開元釈教録
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『開元釈教録』(かいげん しゃくきょうろく)とは、中国唐の西崇福寺の沙門智昇が編纂した仏教経典目録(経録)である。20巻, 730年(開元18年)以後の成立である。「開元録」「智昇録」と略称される。なお、795年(貞元 (唐)11年)に西明寺の沙門円照_(唐)が『続開元釈教録』を編纂している。
構成
- 総括群経録 (巻1 - 巻10)
- 古今諸家目録 (巻10)
- 別分乗蔵録 (巻11 - 巻20)
- 有訳有本録
- 有訳無本録
- 支派別行録
- 冊略繁重録
- 補闕拾遺録
- 疑惑再詳録
- 偽妄乱真録
- 大乗入蔵録
- 小乗入蔵録
「総括群経録」は、訳者の年代順に、訳者名、訳経名、巻数、存佚、小伝などを列記する。後漢の明帝永平10年(67年)から唐の開元18年(730年)に及ぶ664年間の漢訳経典、2278部7046巻を収録している。
また、「現蔵入蔵目録」(大乗・小乗入蔵録)の1076部5048巻の方は、後世になって「大蔵経」の標準巻数となり、日本でも奈良朝の写経等は、この数字に従っている。
テキスト
- 『大正新脩大蔵経』巻55「目録部」
全文
- 開元釋教錄
『CBETA 漢文大藏經』[1]のT55n2154_001開元釋教錄 第1卷[2]から第20巻まで全文テキストがある。 SAT大蔵経テキストデータベース研究会[3]では全文テキスト及び大正新脩大藏經のページ画像が閲覧できる。
- 続開元釋教錄
国立国会図書館デジタル化資料の『大蔵経』第13冊 [4]に高麗本の書影が公開されている。 SAT大蔵経テキストデータベース研究会[5]では全文テキスト及び大正新脩大藏經のページ画像が閲覧できる。
典拠
- ↑ CBETA 漢文大藏經 [1]
- ↑ 開元釋教錄 第1卷[2]
- ↑ SAT大蔵経テキストデータベース研究会:T2154 [3]
- ↑ 大唐貞元續開元釋教録3卷 / 唐釋圓照集[4]
- ↑ SAT大蔵経テキストデータベース研究会:T2156 [5]