門戸厄神東光寺
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テンプレート:日本の寺院 門戸厄神東光寺(もんどやくじんとうこうじ)は、兵庫県西宮市門戸西町にある寺。高野山真言宗別格本山。正式名は松泰山東光寺。「西国薬師霊場第20番」「西国愛染17霊場第2番」「摂津国八十八箇所第76番」。日本三大厄神のうちの一つ[1]。
あらゆる災厄を打ち払うという厄神明王(門戸厄神)が有名で、厄年にあたる年齢の人が厄払いをするほか、十三詣(じゅうさんまいり)といい、数えで13歳の子どもが厄除けと学業成就を願って虚空蔵菩薩に詣でる。初宮参り、交通安全祈願、護摩祈祷、人形供養も受け付ける。
毎年1月18・19日に厄除大祭が、2月3日に星祭が行なわれる。特に厄除大祭では数多くの屋台が出店され、何万人もの参拝者で賑わいを見せる。
歴史
寺伝によれば開創の経緯は次のとおりである。
嵯峨天皇の41歳の厄年にあたる天長6年(829年)、空海(弘法大師)により厄除祈願が行われた。その際嵯峨天皇は愛染明王と不動明王が一体となって厄神明王となりあらゆる厄を打ち払うという霊感を得、空海に祈願を命じた。 空海は愛染明王と不動明王が一体となった厄神明王像(両頭愛染明王像)を三体刻み、高野山の天野大社、山城の石清水八幡宮、門戸東光寺へそれぞれ国家安泰、皇家安泰、国民安泰を願って勧請したが、現在残っているのは東光寺のもののみであるという。
年中行事
- 1月1日 新年祈祷会
- 1月18・19日 厄除大祭
- 2月3日 星祭(節分)
- 4月13日 十三詣
- 4月19日 春季厄除祭
- 8月19日 夏季厄除祭
- 10月19日 秋季厄除祭
- 11月15日 七五三詣
- 11月19日 人形供養
- 12月19日 納厄神(おさめやくじん)
その他、毎月19日(厄神明王縁日)厄除例祭、甲子(きのえね)大黒天例祭
諸堂・伽藍
- 表門
- 南門
- 中楼門
- 厄神堂 - 秘仏・厄神明王像を祀る。
- 薬師堂 - 本尊・薬師如来を祀る。
- 大黒堂・愛染堂 - 大黒天、愛染明王を祀る。
- 大師堂 - 空海上人を祀る。
- 不動堂(護摩堂) - 不動明王を祀る。
- 延命魂(高野山奥の院参道にあった霊木の杉根)
- 智照院観音堂(別院)
- 地蔵堂
- 奥の院
- 大護摩道場
- 宿坊
- 稲荷社
- 仏法大師像と四国八十八ヶ所巡り所
所在地
- 〒662-0828 兵庫県西宮市門戸西町2番26号
交通
- 阪急電鉄今津線「門戸厄神駅」下車北西へ700m、徒歩15分
- 1月の厄除大祭の際には阪急伊丹から国道171号上の阪急門戸停留所まで、阪急バスの臨時路線が運行される(この他1月は川西バスターミナル・阪急伊丹と西宮戎を結ぶ臨時バスもあり、こちらも阪急門戸停留所に停車する)。
参考文献
門戸厄神東光寺が登場する作品
小説
- ソクラテス最期の弁明(小峰元、講談社、1975年)
関連項目
外部リンク