鑁阿寺

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鑁阿寺(ばんなじ)は、栃木県足利市家富町にある真言宗大日派の本山である。「足利氏宅跡(鑁阿寺)」(あしかがしたくあと(ばんなじ))として国の史跡に指定されている。日本100名城の一つ。

概要

寺号は詳しくは「金剛山 仁王院 法華坊 鑁阿寺(こんごうさん におういん ほっけぼう ばんなじ)」と称する。足利氏氏寺本尊大日如来

鑁阿寺はもともとは足利氏の(やかた)であり、現在でも、四方にを設け、寺の境内の周りには土塁がめぐっており、鎌倉時代前後の武士の館の面影が残されている。

歴史・沿革

文化財

国宝

  • 本堂 - 入母屋造、本瓦葺き。桁行(間口)5間、梁間(奥行)5間(「間」は長さの単位ではなく、柱間の数を指す)。正安元年(1299年)の建立だが、応永14年から永享4年(1407 - 1432年)に大規模な改造が行われ、この時に柱をすべて入れ替え、正面に向拝を付した。平面構成は前方2間分を外陣、後方3間分を内陣及び脇陣とする密教仏堂の形式だが、建築様式は禅宗様を基調とする。組物を詰組とし、柱に粽(ちまき)を設け、扉を桟唐戸、壁を竪板壁とする点などは禅宗様の要素だが、組入天井、板敷の床など和様の要素もある。密教寺院における禅宗様仏堂の初期の例として、また関東地方における禅宗様の古例として貴重である。平成25年(2013年)に国宝指定。[4]

重要文化財(国指定)

  • 鐘楼
  • 経堂 
  • 金銅鑁字御正体(こんどうばんじみしょうたい) 
  • 青磁浮牡丹香炉1口、青磁浮牡丹花瓶2口 
  • 仮名法華経 巻第一に元徳二年(1330年)の奥書がある
  • 鑁阿寺文書 35巻、8冊、8幅

栃木県指定有形文化財

  • 御霊屋(栃木県指定有形文化財(建造物)
  • 多宝塔(栃木県指定有形文化財(建造物))
  • 太鼓橋(栃木県指定有形文化財(建造物))
  • 東門・西門(栃木県指定有形文化財(建造物))
  • 山門(仁王門)(栃木県指定有形文化財(建造物))
  • 木造大日如来像 - 室町時代(栃木県指定有形文化財(彫刻)
  • 木造足利歴代将軍坐像(栃木県指定有形文化財(彫刻))
  • 木造不動明王坐像(栃木県指定有形文化財(彫刻))

史跡(国指定)

  • 足利氏宅跡

現地情報

所在地

  • 栃木県足利市家富町2220

交通アクセス

参考文献

  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』598号、第一法規、2013
  • 藤井恵介「鑁阿寺本堂の謎」『月刊文化財』598号、第一法規、2013

脚注

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関連項目

外部リンク

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  1. 平成25年8月7日文部科学省告示第128号
  2. テンプレート:Cite news
  3. テンプレート:Cite web
  4. 『月刊文化財』598号(第一法規、2013)、pp.4 - 8, 60