錦橋 (豊平川)
錦橋(にしきはし)は、北海道札幌市南区の定山渓温泉東1丁目と西1丁目を結ぶ橋で、豊平川にかかり、札幌市道定山渓東西線を通す。
錦橋は市道だが、国道230号と北海道道1号小樽定山渓線とを結ぶ位置にある。国道230号は札幌から、道道1号は小樽からきて定山渓温泉で交わるが、この橋は温泉街の手前で両道を直結する。札幌から来てスキー場に向かう場合には、錦橋を経由して国道から道道に入ることになる。
南から北に流れる豊平川が、白井川と合流して東に折れる地点の手前にある。ここで錦橋は両岸が絶壁をなす深い谷を越す。川下に一の沢ダムがあるため、錦橋の付近で川の水は深く、流れが緩い。崖とその上に木々が張り出し、秋には美しく紅葉する。
歴史
最初の橋は1907年(明治40年)に完成したとされるが、詳細不明。
1926年(大正15年)に一の沢ダムが建設されたとき、錦橋とその川上までが細く深い淵になり、「舞鶴の瀞」と呼ばれた。堰き止められた水を利して温泉客を相手にした舟遊びが行われ、ボートや屋形船がはるか頭上に錦橋を眺める渓谷を遊弋していたが、第二次世界大戦中に廃止された。
錦橋の東には、1928年(昭和3年)に定山渓鉄道線の錦橋駅が置かれた。1939年(昭和14年)には錦橋駅から西に豊羽鉱山の専用線が西に伸びたが、1963年(昭和38年)に廃止になった。錦橋駅は1969年(昭和44年)11月に定山渓鉄道線の廃線とともに廃止された。
1941年(昭和16年)に先代の橋が完成したとされる。トラス橋であった。
1958年の橋
現在の橋は、1958年(昭和33年)に架けられた。長さ70.60メートル、幅6.0メートルで、鋼製のアーチで橋桁を下から支える。
1983年(昭和58年)10月に幅2.0メートルの錦橋歩道橋が川上側に接して架けられた。水道管を一緒に通すために、ワーレントラス橋になっている。「錦歩道橋」と橋名板には刻まれている。
参考文献
- 札幌市教育委員会編『札幌の橋』(さっぽろ文庫8)、1979年。
- 札幌市教育委員会編『定山渓温泉』(さっぽろ文庫59)、1991年。
座標: [[[:テンプレート:座標URL]]42_58_19.8_N_141_10_27.1_E_type:landmark_region:JP-01&title=%E9%8C%A6%E6%A9%8B 北緯42度58分19.8秒 東経141度10分27.1秒]