薬研温泉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:日本の温泉地 テンプレート:日本の温泉地

薬研温泉(やげんおんせん)は、青森県むつ市大畑町薬研にある温泉

ここでは、青森県むつ市大畑町奥薬研にある奥薬研温泉(おくやげんおんせん)についても記載する。

泉質

薬研温泉

奥薬研温泉

温泉地

薬研温泉

下北半島国定公園内、大畑川沿いに3軒の旅館民宿ホテルが存在する。周りは原生林に囲まれている。 温泉地には「国設薬研野営場」も存在する。

奥薬研温泉

ファイル:Kappanoyu 20080422.JPG
(元祖)かっぱの湯(改修前の2008年)

薬研温泉から大畑川上流約2kmの地点に存在する。同地には「かっぱの湯」を冠する2つの露天風呂が存在する。かつては3つ存在し、薬研温泉側から来た場合、「隠れ」(現在は撤去)、「元祖」、「夫婦(めおと)」の順に並ぶ。

露天風呂

(元祖)かっぱの湯

大畑川から分岐する湯ノ股川沿いに存在する無料露天風呂。湯船は一つで、簡易の脱衣所が併設する。県道4号の途中に看板があるので見つけやすい。下北森林管理所からむつ市が借用して管理している。付近の湯ノ股橋ほかから入浴者が見えることや混浴であったことが問題となり、市が2010年3月に一時閉鎖し、屋根の設置や脱衣所の改修などの工事を行った[2][3][4]。また入浴時間による男女区別を行ない2011年4月に再開した[5]。単に「かっぱの湯」という場合ここを指すことが多いが、他と区別するため「元祖」をつけることもある。

夫婦(めおと)かっぱの湯

県道4号、大畑川沿いに存在する。むつ市営(旧大畑町営)「修景公園奥薬研温泉レストハウス」に併設する男女別の露天風呂。入浴料が必要。

かつて存在した露天風呂

隠れかっぱの湯

県道4号、大畑川沿いのテンプレート:Coord付近に存在した混浴の無料露天風呂。近くに龍神が祀ってあるため龍神の湯とも呼ばれた。看板などはなく、現地で情報を収集して探すという楽しみがあった。湯船は二つで、脱衣所はなく、洗い場とベンチが存在した。本来はホテルの一施設であったが、ホテルが閉鎖され、風呂だけが残った。それ以来管理者不在であったが、地元の利用者が清掃などを行っていた。県道から入浴者が見えることや混浴であること、公衆浴場法に定められた許可がないこと、管理者不在のため衛生管理不能であることなどが問題となり、下北森林管理所が2010年2月に閉鎖した。2011年2月15日17日との報道もある)より撤去工事が行われる予定であったが、保存を求める声がむつ市に多数寄せられたため、一時延期された[2][4][6]。足湯など利用方法の変更なども含めて存続策が検討されたものの、国定公園内であること、脱衣所の建設が困難な立地であること、既に元祖も管理しており費用面でも難しいことなどの理由から、市が管理を引き受ける計画はなく、新たな管理者も見つからなかったため、2011年2月19日より撤去工事が開始された[7]

歴史

開湯は1615年慶長20年/元和元年)である。大坂夏の陣で敗れた豊臣側の落武者城大内蔵太郎が当地まで落ち延びてきた際に発見したとされる。温泉名の由来は、湯口の形が漢方薬を作る道具「薬研台」に似ていることに由来する。

一方、奥薬研温泉の開湯はこれよりも古いとされる。862年貞観4年)、恐山を開山した円仁がこの地で道に迷った際に大怪我をした。そのとき、河童に助けられて「かっぱの湯」に浸からせてもらい怪我を治したという。

昭和46年3月23日 - 厚生省告示第55号により、国民保養温泉地に指定。

アクセス

薬研温泉

  • 鉄道 : 大湊線下北駅から下北交通バスで約30分で大畑へ。そこでバスを乗り継ぎ約25分。下北交通のシャトルバスは薬研温泉付近ではどこでも降車できる。

奥薬研温泉

  • 薬研温泉から車で県道4号沿いに大畑川上流へ約5分。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

  • 奥薬研温泉の泉質はレストハウス内掲示の温泉分析書(平成17年付)による
  • 2.0 2.1 混浴露天2カ所“丸見え”で禁止 - Web東奥、東奥日報、2010/04/25
  • 「かっぱの湯」屋根設置で再開へ - Web東奥、東奥日報、2010/08/25
  • 4.0 4.1 大畑の「隠れかっぱの湯」撤去へ - どうしんウェブ、北海道新聞、2011/02/08
  • 薬研温泉露天風呂「元祖かっぱの湯」利用再開のお知らせ - むつ市(2012年1月7日閲覧)
  • 「隠れかっぱの湯」が撤去延期に - どうしんウェブ、北海道新聞、2011/02/18
  • 「隠れかっぱの湯」解体作業始まる - asahi.com、朝日新聞、2011/02/20