第1師団 (陸上自衛隊)
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第1師団(だいいちしだん、JGSDF 1st Division)は、陸上自衛隊の師団のひとつ。東部方面隊隷下の政経中枢師団で司令部を東京都練馬区の練馬駐屯地に置く。3個普通科連隊を基幹とし、首都圏(東京、神奈川、埼玉、静岡、山梨、千葉、茨城)の防衛警備、災害派遣を任務とするほか、民生協力及び国際貢献活動を行っている。 旧陸軍に倣って、頭号(第1)師団は師団司令部を東京に置く師団に付された。
当師団は第3師団とともに政経中枢師団とされている。政経中枢師団は、都市部における市街戦が重視されることから、装備を軽快なものとし、機動力を重視している。
かつては箱根駅伝に対する支援を行っていたが、現在は中止している。
沿革
第1管区隊
- 警察予備隊時代 - 第1管区隊が発足。東北地方南部から中部地方の一部までを担当していた。
- 1954年10月9日:第14普通科連隊(同年9月25日に編成完結)が第1管区総監の指揮下に入る。
- 1956年11月12日:那須高原大田原市周辺において第1管区隊と第6管区隊同士の演習場外での対抗演習CPXを実施。人員5,000名、車両900台が参加する(~11月15日まで)。
- 1958年6月26日:第14普通科連隊が第1管区隊から第10混成団へ移る。
- 1960年頃の主要編成
- 第1・第2・第13普通科連隊、第1特科連隊、第1特車大隊
第1師団時代
- 1962年1月18日:第1師団編成
- 1965年頃の主要編成
- 第1・第31・第32・第34普通科連隊、第1特科連隊、第1戦車大隊
- 1975年:第1音楽隊を新編
- 1990年頃の主要編成
- 第1・第31・第32・第34普通科連隊、第1特科連隊、第1戦車大隊
- 1992年3月:第1後方支援連隊を新編。第1特科連隊第6大隊を第1高射特科大隊に改編し、師団直轄とする。
- 1994年3月:第1飛行隊を新編
- 1995年3月:地下鉄サリン事件災害派遣出動
- 1996年6月:第32普通科連隊が市ヶ谷駐屯地で自衛隊初の市街地対テロ訓練を行う
- 1999年11月:第32普通科連隊が市ヶ谷駐屯地から大宮駐屯地へ移駐
- 2002年
- 2010年3月26日:第1化学防護隊を第1特殊武器防護隊に改編
- 2011年4月22日:第31普通科連隊を東部方面混成団隷下に異動。隷下3個普通科連隊に重迫撃砲中隊を再編。これに伴い定数は6300名へ削減された[1]。
- 2012年4月8日:練馬駐屯地において、第1師団創立50周年を記念する式典が開催され、石原慎太郎東京都知事などが招かれ、挨拶をした[2]。
編制・駐屯地
司令部
主要幹部
職名 | 氏名 | 階級 | 就任日 | 出身校・期 | 前職 |
---|---|---|---|---|---|
師団長 | 永井昌弘 | 陸将 | 2014年3月28日 | 防大25期 | 西部方面総監部幕僚長 |
副師団長(兼練馬駐屯地司令) | 藤田浩和 | 陸将補 | 2014年3月28日 | 防大28期 | 第2高射特科団長 |
幕僚長 | 古田清悟 | 1等陸佐 | 2013年12月18日 | 研究本部主任研究開発官 |
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
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第1管区総監 | ||||||
1 | 吉田忠一 | 1950.10.9 - 1953.12.22 | 東京帝国大学 | 元埼玉県副知事 | 退職[3] | 警察監 / 保安監 |
2 | 筒井竹雄 | 1953.12.22 - 1954.6.30 | 東京帝国大学 | 第4管区総監 | 陸上幕僚長 | 保安監 |
3 | 大森寛 | 1954.7.1 - 1957.8.1 | 東京帝国大学 | 第3管区総監 | 陸上幕僚副長 | |
4 | 中野敏夫 | 1957.8.2 - 1959.3.17 | 東京帝国大学 | 幹部学校長 | 退職 | |
5 | 高山信武 | 1959.3.17 - 1960.7.31 | 陸士39期・ 陸大47期 |
統合幕僚会議事務局長 | 北部方面総監 | |
6 | 宮崎舜市 | 1960.8.1 - 1962.1.17 | 陸士40期・ 陸大51期 |
陸上幕僚監部第5部長 | 第1師団長 | |
第1師団長 | ||||||
1 | 宮崎舜市 | 1962.1.18 - 1962.3.11 | 陸士40期・ 陸大51期 |
第1管区総監 | 北部方面総監 | |
2 | 安崎操 | 1962.3.16 - 1963.3.15 | 陸士40期・ 陸大50期 |
富士学校長 | 東北方面総監 | |
3 | 野尻徳雄 | 1963.3.16 - 1964.3.15 | 陸士41期・ 砲工38期 |
第10師団長 | 東部方面総監 | |
4 | 藤原岩市 | 1964.3.16 - 1965.7.15 | 陸士43期・ 陸大50期 |
第12師団長 | 陸上幕僚監部付 →1966.1.1退職 |
|
5 | 橋本正勝 | 1965.7.16 - 1968.3.15 | 陸士45期・ 陸大53期 |
第2師団長 | 北部方面総監 | |
6 | 渡邊博 | 1968.3.16 - 1969.6.30 | 陸士46期・ 陸大56期 |
第2師団長 | 中部方面総監 | |
7 | 齊藤春義 | 1969.7.1 - 1970.6.30 | 陸士48期・ 陸大56期 |
第7師団長 | 北部方面総監 | |
8 | 古川義道 | 1970.7.1 - 1971.7.1 | 陸士48期・ 陸大56期 |
第13師団長 | 退職 | |
9 | 中島直臣 | 1971.7.1 - 1973.3.15 | 陸士50期・ 陸大58期 |
高射学校長 | 西部方面総監 | |
10 | 近藤清 | 1973.3.16 - 1974.6.30 | 第5師団長 | 西部方面総監 | ||
11 | 赤森伸治 | 1974.7.1 - 1976.7.1 | 陸士53期・ 陸大60期 |
調査学校長 | 退職 | |
12 | 味岡義一 | 1976.7.1 - 1977.7.1 | 陸士54期・ 陸大60期 |
第8師団長 | 退職 | |
13 | 酒井次武 | 1977.7.1 - 1978.7.28 | 陸士56期 | 施設学校長 | 退職 | |
14 | 遠藤健 | 1978.7.28 - 1980.3.17 | 陸士57期 | 施設学校長 | 退職 | |
15 | 小林正信 | 1980.3.17 - 1982.7.1 | 陸士59期・ 関西大 |
第1空挺団長 | 退職 | |
16 | 亀井輝 | 1982.7.1 - 1984.6.30 | 海兵75期 | 幹部候補生学校長 | 富士学校長 | |
17 | 大河内眞一郎 | 1984.7.1 - 1986.3.17 | 山梨大学 | 少年工科学校長 | 退職 | |
18 | 山本英一 | 1986.3.17 - 1987.7.6 | 富士学校副校長 | 富士学校長 | ||
19 | 水野智之 | 1987.7.7 - 1990.3.16 | 防大1期 | 西部方面総監部幕僚長 | 退職 | |
20 | 冨澤暉 | 1990.3.16 - 1991.3.15 | 防大4期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 陸上幕僚副長 | |
21 | 澤田憲一 | 1991.3.16 - 1993.3.24 | 防大3期 | 幹部候補生学校長 | 退職 | |
22 | 田中賢一 | 1993.3.24 - 1994.7.1 | 防大4期 | 富士学校副校長 | 退職 | |
23 | 杉田明傑 | 1994.7.1 - 1997.3.26 | 防大7期 | 東北方面総監部幕僚長 | 退職 | |
24 | 石飛勇次 | 1997.3.26 - 1998.6.30 | 防大10期 | 陸上幕僚監部装備部長 | 富士学校長 | |
25 | 福田忠典 | 1998.7.1 - 2001.1.10 | 防大11期 | 幹部候補生学校長 | 富士学校長 | |
26 | 渡邊元旦 | 2001.1.11 - 2002.3.21 | 防大14期 | 北部方面総監部幕僚長 | 統合幕僚会議事務局長 | |
27 | 青木勉 | 2002.3.22 - 2003.12.4 | 防大14期 | 幹部候補生学校長 | 幹部学校長 | |
28 | 矢澤昌志 | 2003.12.5 - 2006.3.27 | 防大15期 | 中部方面総監部幕僚長 | 退職 | |
29 | 三田克巳 | 2006.3.27 - 2007.3.27 | 防大18期 | 東北方面総監部幕僚長 | 幹部学校長 | |
30 | 武田正徳 | 2007.3.28 - 2008.8.1 | 法政大学 昭和49年卒 |
高射学校長 | 退職 | |
31 | 渡邊隆 | 2008.8.1 - 2009.12.6 | 防大21期 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | 統合幕僚学校長 | |
32 | 中川義章[4] | 2009.12.7 - 2011.4.26 | 東京大学 昭和53年卒 |
中部方面総監部幕僚長 | 研究本部長 | |
33 | 湖崎隆 | 2011.4.27 - 2012.3.30 | 防大21期 | 北部方面総監部幕僚長 | 退職 | |
34 | 反怖謙一 | 2012.3.30 - 2014.3.28 | 防大23期 | |||
35 | 永井昌弘 | 2014.3.29 - | 防大25期 | 西部方面総監部幕僚長 |
脚注
- ↑ PANZER 2011年6月号
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 1952年(昭和27年)及び1953年(昭和28年)に豊島分屯隊及び練馬部隊の炊事員等が糧米を窃取した事件の監督責任による辞職(1954年(昭和29年)4月1日衆議院内閣委員会での木村篤太郎保安庁長官の答弁より)。
- ↑ 78幹候(防大22期相当)、マサチューセッツ工科大学大学院。
関連項目
- 陸上総隊 - 当初は中期防衛力整備計画 (2011)において、当師団を「首都防衛集団」へ改編することを記述する予定であったが、見送られた。