竜田川
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竜田川(たつたがわ)は、大和川水系の支流で奈良県を流れる一級河川。上流を生駒川(いこまがわ)、中流を平群川(へぐりがわ)とも称する。
地理
奈良県生駒市の生駒山(いこまやま、標高642m)東麓を源として南流、流域に生駒谷、平群谷を形成している。生駒郡斑鳩町で大和川に合流する。
流域の自治体
主な支流
- 東生駒川
- 出会川
- 神田川
- 櫟原川
- 井文字川
並行する交通
竜田川流域は古来から交通の要所であり、斑鳩町龍田の「竜田大橋」付近はいくつかの街道が分岐している。
鉄道
道路
- 平群バイパスの全通が難航している。
文化
- 古よりの紅葉の名所として名高い。
- 竜田揚げは、この川の紅葉の色に似ていることから名前の由来とされている。(異説有り。)
- 竜田川やその近くにある三室山は、百人一首にも登場している。とくに下流は紅葉の美しさから、歌枕として古来より多くの和歌に詠まれた。百人一首では二首撰ばれている。中でも在原業平の和歌は有名である。この歌を題材とした「千早振る」という落語もよく知られている。
- ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
- (古今和歌集 在原業平)
- 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり
- (後拾遺和歌集 能因法師)
- (後拾遺和歌集 能因法師)
- なお、この当時の竜田川は現在の竜田川(平群川)ではなく、大和川本流を指しているというのが定説テンプレート:要出典。後の時代に紅葉の名所として観光地にするため、地元が現在の平群川を竜田川と称したため、いつのまにか現在のような状態になったと言われている。