熊本電気鉄道5000系電車
熊本電気鉄道5000系電車(くまもとでんきてつどう5000けいでんしゃ)は熊本電気鉄道が所有している電車である。東急5000系(初代)を譲り受けて導入したものである。
概要
老朽車両の取替えのため、1981年に2両、1985年に4両譲り受けたもの。熊本電鉄としては初のカルダン駆動方式の車両である。
5101~5105の5両は両運転台式となっており、ワンマン運転に対応している。前面は一方が東急時代のまま、もう一方は連結面に窓を設けた貫通型の形状である。それ以外の部分は電圧を直流600Vに降圧した程度で大きな改造はなされておらず、車内のつり革には「東横のれん街」や「渋谷の109」などの東急時代の広告が残っている。また、車内の運賃表示機は幕式である。
かつては熊本電鉄の主力車両として使用されていたが、超軽量車体であるため老朽化の進行が速く、加えて車体強度の問題から冷房装置の搭載が困難なため、6000系電車に置き換えられて廃車が進み、現存するのは上熊本駅~北熊本駅間の折り返し運転用として残る5101・5102の2両のみである。また、他社に譲渡された初代東急5000系電車のうち、2011年現在でも運行しているのはこの2両のみである。
運用時間は7時2分~21時29分(休日は20時29分)である。
このほか、車籍はないが部品確保用として東急からデハ5109・5120の2両が譲渡された。両車とも解体され現存しない。
旧番→新番対応
左が東急、右が熊本電鉄の番号。番号は譲受当時のもの。
(特記ない車両は両運転台)
東急時代の車番 熊本電鉄の車番
5043 → 5043 (片運転台)
5044 → 5044 (片運転台)
5031 → 5101
5032 → 5102
5053 → 5103
5038 → 5104
年表
- 1981年11月25日 5043、5044の2両が北熊本に搬入。
- 1981年12月2日、車号、塗装は東急時代のまま2両編成で試運転開始。同下旬より営業運転開始。
- 1985年 5101~5104の4両を譲受。
- このときに導入された車両は両運転台化され、1両での運転が可能である。増設運転台は切妻貫通型で、「平面ガエル」の別名が付く。また、偶数車は増設運転台が藤崎宮前側、奇数車は御代志側である。御代志駅~菊池駅間廃止後にワンマン運転を行うことからワンマン運転に対応している。カラーはワンマン対応であることの識別のため緑色に黄色・橙色の帯が入る。
- 1986年 5043・5044がワンマン化される。
- 1988年 5043が両運転台化され5105に改造される(増設運転台は藤崎宮側)。5044は休車扱いとなる。
- 1991年 塗装が青色ベースのものに変更される。
- 1995年 廃車が始まる。
- 2004年 5101・5102の2両を東急時代の緑色に塗装変更する。同時に、ATS取り付けにより、車号にAが追加される。
- 2012年 10月13日より5101Aがケロロ軍曹のラッピングトレインとして運行開始(2014年秋までの運行)。なお、車内アナウンスはケロロ軍曹役の声優渡辺久美子が務めている。
ギャラリー
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5102A (切妻貫通側)
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5102A
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5102A 車内
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5102A 貫通側乗務員室
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5102A 貫通側運転台
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5102A 運転台
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2004年以前の塗装
- Kumamoto Railway 5101A Keroro Gunso.jpg
ケロロ軍曹ラッピングトレイン