永遠に美しく…
テンプレート:Infobox Film 『永遠に美しく…』(とわにうつくしく、Death Becomes Her)は、1992年のアメリカ映画。ロバート・ゼメキス監督。不老不死の秘薬を飲んだ女性達の騒動を通して、「いつまでも若く美しくありたい」という願望をブラックに描くコメディ映画。出演はブルース・ウィリス、メリル・ストリープ、ゴールディ・ホーン他。
ストーリー
人気女優だったが最近落ち目のマデリーン。そんな彼女を昔からのライバルであるヘレンが訪ね、有名な美容外科医のアーネストと婚約したと自慢する。マデリーンはアーネストを誘惑し、アーネストはマデリーンを選んだ。失意のヘレンは激太りし、7年後には病院送りになる。それからさらに7年後。50代となり容姿の衰えに悩むマデリーンの元へ、若いとき同様の美しさを保ったヘレンからパーティの招待状が届いた。焦るマデリーンは、不思議な女性リスルから受け取った「永遠に若くいられる秘薬」を飲んで若返り、不死となる。
大喜びのマデリーンだが、実は薬で得られる“不死”には落とし穴があった。その薬の実態とは、人間の肉体を蝋人形のように変えることで不死をもたらすというものだったのである。青白く変色した皮膚を隠すために大量のペンキを持ち歩く羽目になり、肉体に風穴が空いても首の骨を折られても決して死ぬことができない・・・。
ヘレンもまた自分と同じ薬を飲んでいたことを知ったマデリーンは、口汚く罵りあいながらヘレンと殺し合いを始める。だが、どんなに傷つけあっても決して死なないことに気づいて馬鹿らしくなった2人は、お互いに過去の過ちを認め合って和解する。そして、意気投合した2人は、自分たちの体の手入れのためにアーネストを利用するべく、アーネストにも不死の薬を飲ませてしまおうと画策。リスルは2人の願いを聞き、不老不死の秘薬を彼に授けるが、既に化け物と化した2人の女の奴隷として生かされることを恐れたアーネストはそれを拒絶。リスルとヘレンたちの執拗な追跡を逃れ、姿を消してしまう。
それから数十年後、アーネストは町一番の名士として惜しまれつつこの世を去った。その葬儀の席に現れたマデリーンとヘレンは、憎まれ口を叩きつつもアーネストの死を悼んでいるようでもあったが、そんな彼女たちの体はすっかりボロボロだった。おぼつかない足取りで教会を出た2人は言い争いを始め、床に落としたペンキの缶を踏みつけて2人一緒に階段を転げ落ちてしまう。内部まですっかり朽ちていた2人の体はコンクリートに叩きつけられバラバラに砕け散ってしまった。それでもなお、2人は頭だけの状態で、生きていたのだった・・・・・・。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
---|---|---|---|---|
ソフト版 | 日本テレビ版 | |||
マデリーン・アシュトン | メリル・ストリープ | 池田昌子 | 一柳みる | |
ヘレン・シャープ | ゴールディ・ホーン | 井上瑤 | 藤田淑子 | |
アーネスト・メルヴィル | ブルース・ウィリス | 羽佐間道夫 | 樋浦勉 | |
リスル・フォン・ローマン | イザベラ・ロッセリーニ | 高島雅羅 | 駒塚由衣 | |
医師 | シドニー・ポラック | 青森伸 | 小林清志 |
スタッフ
- 監督:ロバート・ゼメキス
- 脚本:デヴィッド・コープ
- 撮影:ディーン・カンディ
- SFX:ILM
- 音楽:アラン・シルヴェストリ
(以下アカデミー視覚効果賞受賞スタッフ)
- VFXスーパーバイザー:ケン・ローストン
- VFXアートディレクター:ダグ・チャン
- CGスーパーバイザー:ダグ・スマイス
- 特殊メイクデザイン:トム・ウッドラフJr.
エピソード
特殊メイクは大御所のディック・スミスがサポートした。アカデミー授賞式ではテレビ中継でカットされてなるものかと4人が壇上で簡潔に感謝の言葉を述べアッという間に終了。司会のビリー・クリスタルが腕時計を見ながら「今のは新記録だね」と言って客席を沸かせた。
ケン・ローストンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』以来ゼメキス監督作品の常連である。この2年後『フォレスト・ガンプ/一期一会』で再びゼメキス監督作品でオスカーを手にする事になる。
ILMがオプチカル・プリンターを使った最後の作品となった。