東京モノレール1000形電車

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東京モノレール1000形電車(とうきょうモノレール1000がたでんしゃ)は、東京モノレールモノレール車両電車)。

1989年平成元年)7月に営業運転を開始した。6両編成16本(96両)が在籍している。

概要

従来の東京モノレールの車両は2両、3両の編成を組み合わせて最大6両での運転としていたが、この1000形は当初から6両の固定編成で製造された。

車体は先頭が傾斜したスピード感のある形状で、これまでの増結用貫通扉を設けたスタイルから一新した。ただし、非常用扉が設置されているため、運転席は左にずれている。

ドアは、幅広の片開き式で、片側2か所に設置している。

座席は、四人掛けボックス式のクロスシートを主体とし、車端部に二人掛けシート、先頭車の運転席後ろには一人席もある。車イス用に四人掛けの一部を二人掛けにしている箇所もある。また、運転席後ろの席は運転席側を向いており、前後方の展望を楽しめる。東京モノレールが採用した日立アルヴェーグ式では、タイヤ収納ボックスが車内に張り出し、床に段差ができるのが特徴だが、当形式では、張り出しの上にシートを置き、高い位置からの展望を楽しめるように配置した。

制御方式は従来の抵抗制御が踏襲されたが、ブレーキシステムは電気指令式発電ブレーキ併用)とされた。6両全車両が電動車で最高速度は80km/hである。

2002年(平成14年)9月からワンマン運転を開始した。

羽田駅が終着駅だった時期に、フロントガラスの運転台下の部分にローマ字併記の行先表示板が設置されたり、その後試験目的で車掌台側の車両番号表記の上にLED式の行先表示器が設置されたこともあったが、ほとんどの列車がモノレール浜松町 - 羽田空港(当時)間の通し運転だったこともあり効果がなく、いずれも撤去された。2004年(平成16年)に快速列車の運転時間帯を拡大した際に、各車両の側面にLED式種別表示器が設置されたが、行先表示は省略されている。

塗装

当初はクリーム色に赤帯の塗装だったが、2000年(平成12年)12月より青、白、オレンジの3色の塗装へ順次変更された(後述の広告車を除く)。

その後、この登場時の塗装は2014年(平成26年)で東京モノレール開業50周年を迎えることから、記念事業の一環として「ヒストリートレイン」として第15編成(1085 - 1090)に復元され、2013年(平成25年)6月12日から運行を開始した[1]。ワンマン運転開始と前後して編成全体を広告車両とした車両も登場しており、ロッテガムの広告車として2編成が青と緑一色の塗装に変更された。2007年(平成19年)現在は広告掲載はしていないが塗装はそのままとなっている。また第4編成(1019 - 1024)が「特別塗装」として東京モノレール開業時に初代車両の100形・200形・300形・350形に施されていた車体塗装を、第9編成(1049 - 1054)が2014年に500形に施されていた車体塗装を復元している。

800形以前の車両は製造から10 - 15年で車両代替が行われたが、1000形は初期型の登場から20年以上が経過した2013年時点でも東京モノレール在籍車両の8割を占める主力形式となっている。老朽化が進行していることから、2014年7月より新形式の10000形へ順次置き換えが実施される予定となっている[2]

脚注

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参考文献

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  1. 東京モノレール1000形旧塗装編成が運転開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2013年6月15日(2013年9月30日閲覧)
  2. 東京モノレール、17年ぶりの新型車両「10000形」導入…2014年7月運行開始へ