日立製作所本社サッカー部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
移動先: 案内、 検索

テンプレート:サッカークラブ 日立製作所本社サッカー部（ひたちせいさくしょほんしゃサッカーぶ）は、かつて存在した日本のサッカークラブ。日立製作所本社のサッカー部として1940年に創部した。1969年からは単に「日立製作所サッカー部」と名称を変更した。呼称は「日立」。日本プロサッカーリーグ所属の柏レイソルの前身となったクラブである。

概要

1939年に日立本社サッカー同好会として発足、1940年に正式にサッカー部に昇格した。日立は現在でも非常に多くのサッカー部を抱えており、事業所、子会社ごとにサッカー部が存在する。そのため他のサッカー部と区別するため「本社」と付けたものと思われる。第二次世界大戦勃発後は休止を余儀なくされたが、1946年に活動を再開。1947年には高橋英辰が日立茨城から本社へ転属した[1]。

日本サッカーリーグ（JSL）以前に行われていた実業団選手権では、全17回中優勝2回と準優勝7回。1951年から1954年にかけて毎年決勝に進出したが、当時黄金期を築いていた田辺製薬に敗れ準優勝に終わっている。1958年に古河、1960年に八幡製鉄を破って優勝。1963年には都市対抗に初優勝した。

1965年から始まった日本サッカーリーグ（JSL）に初年度から参加した8チームのうちの1つで、リーグ創設の際には古河電工（現ジェフユナイテッド市原・千葉）、三菱重工（現浦和レッドダイヤモンズ）と中心的な役割を果たした事から「丸の内御三家」と称された。

1970年代には高橋英辰監督の厳しい指導により「走る日立」の異名をとったが、全体的に見ると、古河や三菱に比べて獲得タイトルは少なく、降格回数も多い。日立が獲得したタイトルは全て高橋の指揮下にあった1970年から76年に獲得したものである。また、協会やリーグに対する発言力も低かったと云われている。更に各社が積極的に取り組んだ「企業アマ」の体制確立にも出遅れ、後塵を拝する結果となった。

夜間にも練習が可能な専用のグラウンドを確保できたのは高橋が本格的なチーム強化を図るようになった70年代に入ってからであり、また、この時期でもなお選手は社業が終わってからの練習開始だった。この時点で三菱、古河は既に就業時間内に練習が可能になる体制を確保していたからこの遅れは顕著であった。80年代に入っても選手の給料体系にサッカーをすることで得られる付属分が組み込まれておらず、1980年代末にマネージャーとしてチームに復帰した久米一正は先ずこの点の改善から手をつけなければならなかった。

これは3社の中でも日立が最もアマチュアリズムに対して保守的であったことを示しているが、この保守性が後々になって響いた。高橋が定年によりチームを離れてから成績は徐々に下降線を辿ったが、プロリーグ化への移行が具体的に検討され始めた1980年代末から1990年代初めには日立はJSL1部と2部の間を行き来するエレベーターチームに化していた。日立は御三家の中で唯一Jリーグの開幕時参加を果たす事が出来なかった。

1992年から日立柏レイソルとしてJリーグに準会員加入。同年から旧JFLに参加した。柏レイソルは1995年にJリーグに昇格している。

略歴

  • 1940年 創部
  • 1965年 第1回日本サッカーリーグに参加
  • 1970年 日立製作所サッカー部に改称
  • 1987年 JSL2部に降格
  • 1989年 JSL1部に昇格
  • 1990年 JSL2部に降格
  • 1991年 JSL1部に昇格

タイトル

成績

年度 所属 順位 勝点 勝 分 敗 得点 失点 監督 備考
1965 JSL 4位 17 8 1 5 35 19 鈴木徳衛 テンプレート:0
1966 5位 13 5 3 6 24 28 宮崎正義 テンプレート:0
1967 6位 12 5 2 7 26 27 服部幸太郎 テンプレート:0
1968 7位 8 3 2 9 17 31 入れ替え戦で浦和クラブに勝利
1969 7位 10 3 4 7 17 27 入れ替え戦で甲府クラブに勝利
1970 3位 16 6 4 4 21 18 高橋英辰 テンプレート:0
1971 4位 18 7 4 3 18 17 テンプレート:0
1972 JSL1部 優勝 21 9 3 2 36 16 テンプレート:0
1973 2位 25 12 1 5 35 18 テンプレート:0
1974 3位 19 7 5 6 33 22 テンプレート:0
1975 3位 25 10 5 3 31 11 テンプレート:0
1976 5位 21 7 7 4 22 14 テンプレート:0
1977 3位 46 9 テンプレート:Smaller 3 36 25 胡崇人 テンプレート:0
1978 5位 34 8 テンプレート:Smaller 9 26 30 テンプレート:0
1979 3位 44 8 テンプレート:Smaller 3 23 18 野村六彦 テンプレート:0
1980 5位 19 8 3 7 32 28 テンプレート:0
1981 7位 13 5 3 10 22 27 テンプレート:0
1982 2位 22 9 4 5 25 17 中村義喜 テンプレート:0
1983 9位 12 3 6 9 14 22 入れ替え戦で住友金属に勝利
1984 10位 4 2 0 16 11 41 チーム数増加のため降格なし
1985 8位 21 8 5 9 26 33 長岡義一 テンプレート:0
1986-87 12位 6 1 4 17 13 43 JSL2部に降格
1987 JSL2部・東 3位 18 6 6 2 22 9 テンプレート:0
JSL2部・上位 4位 15 6 3 5 11 12 テンプレート:0
1988-89 JSL2部・東 3位 19 7 5 2 18 9 JSL1部に昇格
JSL2部・上位 2位 18 8 2 4 13 9
1989-90 JSL1部 12位 13 3 4 15 12 36 碓井博行 JSL2部に降格
1990-91 JSL2部 優勝 82 27 1 2 102 19 JSL1部に昇格
1991-92 JSL1部 9位 25 6 7 9 22 30 テンプレート:0
1992 2位 40 12 4 2 37 19 テンプレート:0

歴代監督

日立製作所サッカー部に所属した主な選手

テンプレート:See also テンプレート:表2列

本拠地の変遷

新たな日立製作所本社サッカー部の創立

1992年以降は、他のJリーグ所属クラブと同様に、アマチュアとして社内に残ったOBと新入社員などを中心として、新たに社内同好会としての日立製作所本社サッカー部を設立した。

東京都社会人サッカーリーグに所属している。

成績

年度 所属 順位 勝点 試合 勝 分 敗 得点 失点 差 監督 備考
2004 東京都3部3ブロック 7位 12 11 3 3 5 16 23 -7
2005 東京都3部5ブロック 6位 14 10 4 2 4 19 15 4
2006 東京都3部6ブロック 4位 17 10 5 2 3 13 9 4
2007 東京都3部7ブロック 優勝 28 10 9 1 0 29 8 21
2008 東京都2部3ブロック 12位 6 12 2 0 10 11 32 -21
2009 東京都3部3ブロック 優勝 28 10 9 1 0 27 1 26
2010 東京都2部3ブロック 9位 12 12 3 3 6 18 32 -14
2011 11位 10 12 3 1 8 14 33 -19
2012 東京都3部7ブロック

参考文献

  1. ↑ ロク・フットボールクラブ（ロクFCJｒ.）U-12 - ロクFC名称の由来

外部リンク

テンプレート:JSL 8 テンプレート:JSL優勝チーム テンプレート:JSLカップ優勝チーム テンプレート:天皇杯全日本サッカー選手権大会 優勝チーム テンプレート:Jリーグ加盟クラブの前身クラブ


テンプレート:Footy-stub

「http://wikippe.e-do-match.com/index.php?title=日立製作所本社サッカー部&oldid=136885」から取得