後藤昭
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後藤 昭(ごとう あきら、1950年 - )は、日本の法学者。専門は刑事法。学位は法学博士。一橋大学教授を経て、青山学院大学教授。日本刑法学会理事、法と心理学会理事長、法科大学院協会常務理事、臨床法学教育学会理事長。元弁護士。
人物
東京都立新宿高等学校を経て、1973年一橋大学法学部入学。大学在学中に旧司法試験に合格し、弁護士活動をした後、1981年千葉大学助手に就任し、研究活動に入る。1983年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。
一橋大学では鴨良弼、東京大学大学院では松尾浩也に師事。坂本龍一は高校の1年後輩で、高校在学中に、モーツァルトの合奏をしたこともある[1]。
一橋大学法科大学院の創設に尽力。2004年初代の大学院法学研究科法務専攻長(法科大学院長)に就任。2010年、大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件を受けて設置された検察の在り方検討会議委員に就任。
略歴
- 1969年 東京都立新宿高等学校卒業
- 1973年 一橋大学法学部卒業
- 1975年 司法修習修了(第27期)、弁護士登録
- 1981年 千葉大学法経学部助手(文部教官) 就任
- 1983年 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、法学博士
- (学位論文「刑事控訴立法史の研究―控訴審構造論の再検討のために―」)
- 1984年 千葉大学法経学部助教授(文部教官) 昇格
- 1992年 千葉大学法経学部教授(文部教官) 昇格
- 1999年 一橋大学大学院法学研究科公共関係法教授(文部教官) に配置換え
- 2004年 一橋大学大学院法学研究科法務専攻教授 兼 法科大学院長(2007年3月まで)
- 2014年 一橋大学定年退職、青山学院大学法務研究科教授
研究
主要論文
- 「裁判員制度に伴う上訴の構想」(一橋法学2巻1号、2003年)
- 「公的弁護制度」(刑事訴訟法の争点(第3版)、2002年)
- 「予備的訴因と訴訟条件」『松尾浩也先生古稀祝賀論文集下巻』(有斐閣、1998年)
- 「「疑わしきは被告人の利益に」ということ」(一橋論叢117巻4号、1997年)
- 「捜査法理論の一つの方法」(法律時報69巻9号、1997年)
- 「取調べ受認義務否定論の展開」『平野龍一先生古稀祝賀論文集下巻』(有斐閣、1991年)
- 「控訴審における破棄と事実の取調べ」『刑事裁判の復興・石松竹雄判事退官記念論文集』(勁草書房、1990年)
- 「自由心証主義・直接主義と刑事控訴」(千葉大学法経論集2巻2号、1988年)
著書
- 単著
- 共著
- 『刑事法演習』(平川宗信と共編著)(有斐閣、2008年2月)
- 『法科大学院ケースブック刑事訴訟法(第2版)』(加藤克佳、川崎英明、白取祐司、高田昭正、村井敏邦と共著)(日本評論社、2007年4月)
- 『刑事訴訟法(第四版)』(上口裕、安冨潔、渡辺修と共著)(有斐閣、2006年4月)
- 『実務家のための裁判員法入門』(四宮啓、西村健、工藤美香と共著)(現代人文社、2004年12月)
- 『基礎演習刑事訴訟法』(上口裕、安冨潔、渡辺修と共著)(有斐閣、1996年4月)
- 『現代令状実務25講』(村井敏邦と共編著)(日本評論社、1993年10月)
脚注
- ↑ 爆笑問題のニッポンの教養2009年7月7日