帆村荘六

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テンプレート:出典の明記 帆村 荘六(ほむら そうろく)は、海野十三小説に登場する架空の私立探偵。海野の執筆した推理小説(探偵小説)の主人公役を務めることが多い。

帆村の携わる事件の多くはSF調の科学的(非現実的?)設定で、帆村による事件解決の過程も飛躍しすぎて極端に現実離れしていることから、ベテランの推理小説ファンからは「また帆村 少々無理な 謎を解き」とも揶揄されるテンプレート:誰2

その生い立ちなど詳しいことは不明だが、『蠅男』に描写される帆村自身の回想によると、帆村の父は鉄道会社の重役であったらしく、宝塚市近郊に住んでいた。家には書生がおり、彼に連れられて遊技場に遊びに行くものの、彼とは好みが合わずしばしば手を焼かせたらしい。

成人後は理学士号を持ち、豊富な科学知識を持つ探偵として、数々の難事件を解決していった。後には、海野のSF小説や軍事小説にも顔を出すようになる。ここでは、甥達の存在が確認される。

終戦後には海野が旧軍部に協力した責任をとり、「海野十三」のペンネームの使用を差し控えると、海野作品の代名詞たる帆村も一時退場を余儀なくされる。しかし、多くのファンの熱意にこたえる形で「海野十三」のペンネームが復活すると、帆村も再び探偵として活躍することとなる。この頃に書かれた、30年後の帆村が登場する作品『断層顔』では白髪の老人となってもなお、甥の蜂葉十六と人造人間の女性秘書を従えて探偵として活躍する帆村が描かれている。しかし、1949年に海野が死去したため、再び活躍の場を失うのであった。名前はもちろん、イギリス小説家アーサー・コナン・ドイルの創造した探偵シャーロック・ホームズの名に由来する。