山種美術館
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テンプレート:博物館 山種美術館(やまたねびじゅつかん)は、東京都渋谷区広尾にある日本画専門の美術館であり、公益財団法人山種美術財団によって管理・運営されている。
概要
長期間の展示に弱い日本画を管理し、定期的に企画展を開催している。また、日本各地に所蔵作品の移転展示をしている。有名日本画家の作品や重要文化財を所蔵しており、作品の質は高いとされる。
初めは1966年(昭和41年)7月、証券会社・山種証券(当時)と同社の創業者である山崎種二が蒐集した作品を保存・管理することなどを目的に設立された財団、山種美術財団によって日本橋兜町に開館した。その後1998年(平成10年)10月の千代田区三番町への仮移転を経て、2009年(平成21年)10月、現在地である渋谷区広尾に開館した。
主な所蔵作品
6件の重要文化財、速水御舟、川合玉堂、奥村土牛のコレクションをメインに、近代日本画を中心に所蔵している[1][2][3]。約120点の御舟コレクションの殆どは、安宅コレクションに由来し、安宅産業破綻に伴って1976年(昭和51年)に山種美術財団に有償一括譲渡されたものである。
- 近代日本画
- 竹内栖鳳 - 『班猫』(重要文化財)
- 横山大観 - 『作右衛門の家』、『心神』
- 下村観山 - 『老松白藤』
- 川合玉堂 - 『早乙女』
- 上村松園 - 『砧』、『春芳』、『牡丹雪』
- 鏑木清方 - 『伽羅』
- 小林古径 - 『清姫・日高川』
- 村上華岳 - 『裸婦図』(重要文化財)
- 速水御舟 - 『炎舞』(重要文化財)、『名樹散椿』(重要文化財)、『翠苔緑芝』
- 奥村土牛 - 『鳴門』、『醍醐』
- 安田靫彦 - 『出陣の舞』
- 前田青邨 - 『蓮台寺の松陰』
- 川端龍子 - 『鳴門』
- 村上華岳 - 『裸婦図』
- 東山魁夷 - 『年暮る』
- 佐伯祐三 - 『レストラン (オ・レヴェイユ・マタン)』
- 佐藤太清 - 『清韻』、『白鷺』
- 近世絵画