安比奈駅

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安比奈駅入り口
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休止の年月を表す架線柱

安比奈駅(あひなえき)は、埼玉県川越市増形にある西武鉄道安比奈線貨物駅)である。

概要

安比奈線が営業休止中であるため、それに伴い当駅も休止されたままとなっているが、休止から40年以上が経過しているため草木による荒廃が著しく、架線柱は残っているものの、ホーム線路など駅の痕跡はほとんど失われており、事実上廃駅となっている。

沿線の住民は、(西武鉄道の土地である)レールが残っている場所も自宅のや耕作地として使っているが、会社側は事実上黙認している。

当駅周辺に、車両基地を整備する計画がある(安比奈線復活計画を参照)。

歴史

入間川で採取した砂利の運搬を目的として開業した。1967年に入間川での川砂利の採取が禁止され、安比奈線は営業休止となり、当駅も休止となった。

復興社安比奈砂利軌道

入間川河岸から安比奈駅構内まで砂利を輸送していた軌道(軌間600mm)である。戦前の状況はよくわからない。1947年(昭和22年)頃から西武鉄道の系列会社である復興社[1]が旧日本陸軍鉄道聯隊で使用された車両や軌条を使用して砂利採取を開始した。使用された車両は判明している限りでは鉄道聯隊E型タンク式蒸気機関車3両、ボギー無蓋車など[2]で河岸から運んだ川砂利を安比奈駅構内で西武鉄道の無蓋車に積み換えていた。後に蒸気機関車はディーゼル機関車(加藤製作所製)に置き換えられた。

輸送実績

年度 発送貨物(トン) 到着貨物(トン)
1929 34,009 0
1930 48,390 0
1931 25,643 0
1932 28,896 0
1933 27,983 0
1934 29 0
1935 39,110 0
1936 39,475 0
1937 2,855 0
1949 28,631 390
1950 93,782 261
1951 155,716 125
1952 173,558 44
1953 226,644 50
1954 133,520 0
1955 88,730 3,835
1956 113,300 3,205
1957 72,950 0
1958 44,225 0
1959 54,265 0
1960 17,535 0
1961 33,130 0
1962 14,570 0
1963 13,735 0
1964 0 0
  • 埼玉県統計書、埼玉県統計年鑑各年度版
  • 1945-1948年度統計無し
  • 1964-1967年度取扱い量無し

朝鮮戦争勃発による在日米軍の物資貯蔵用地造成のため1953年に北所沢駅まで大量の砂利を輸送した[3]

駅周辺

農地がいくつか点在しているものの、大半が未利用地荒地で、民家はほとんどない。

隣の駅

西武鉄道
安比奈線
南大塚駅 - 安比奈駅

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

  • 青木栄一・三宅俊彦『森林鉄道からトロッコまで』大正出版、2005年、106-107頁
  • 『トワイライトゾーンMEMORIES 1』ネコパブリッシング、2005年、18頁

関連項目

外部リンク

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  1. 復興社は1946年に所沢車両工場(西武所沢車両工場)を発足させており砂利採取船、砂利採取関係機械の製作をおこなっていた。西尾恵介『所沢車輌工場ものがたり 上』ネコパブリッシング41頁
  2. 1067mm軌間の 一〇〇式鉄道牽引車は駅構内に使用
  3. 益井茂夫「在日米軍専用線No.1008」『トワイライトゾーンMANUAL5』1996年