嘉義市
テンプレート:台湾行政区 嘉義市(かぎし)は台湾中南部に位置する省轄市。
地理
嘉義市は台湾西南部の嘉南平原北端に位置し北回帰線が市内南部を通過している。東西約1.5Km、南北約10.5Kmであり、周囲は嘉義県に囲まれている。地形は東部の一部が竹崎丘陵地になっている以外は平原に属し、地勢は東から西にかけて緩やかな下り勾配を形成している。
主要河川には八掌渓、朴子渓があり、それぞれ市内の南北を流れており、嘉義県との境界を形成している。土壌ははきめ細かい粘土質であり保水性に乏しく、そのため水は八掌渓の蘭潭水庫及び仁義潭水庫より灌漑されている。
気候は熱帯モンスーン気候に属し、気温は7月が最高、1月が最低であり、年間平均気温は23.3℃である。年間降水量は2,000mm、温暖な気候と豊富な降水量により農業が発展する有利な条件を有している。
気候
歴史
嘉義市の旧称は諸羅山である。台湾原住民平埔族ホアニア族ロツァ支族の集落「ツウロウサン」と台湾語音が類似する諸羅山社 (Chu-lo5-san) に宛てた。別称には桃城があるが、これはこの地に築城された古城が桃に似ていたことから命名された。現在でも古城が位置した中央七彩噴水一帯を桃仔尾と称している。
諸羅山は中国大陸からの移民の拠点の一つとして発展した。1621年、福建漳州より顔思斉が笨港より上陸し付近の開墾に着手した。1624年、オランダ人による台湾統治が開始されると、当初は台南を中心にしていたが、その後諸羅山一帯の平埔族集落を占領すると、嘉義地区の経営にも着手した。
1661年、鄭成功がオランダ勢力を駆逐、台湾に一府二県を設置した。2県は新港渓(現在の塩水渓)を境界とし、嘉義は天興県に属することとなった。1683年、台湾を領有した清朝は翌年台湾府を設置、3県を統括することとなり、嘉義は諸羅県の管轄とされ、県治は佳里興(現在の台南県佳里鎮)に設置された。1704年、県治が佳里興より諸羅山(現在の嘉義市)に移され、木柵の築城が見られた。雍正年間、知県の孫魯は木城を土城に改築、1727年には知県の劉良により門楼、砌水洞、砲座が設置された。このように防備を固めた県城は1786年に林爽文の反乱が発生し諸羅城を10ヶ月に亘り包囲した際にも陥落することは無く、またこの際に城内の住民が清軍に協力して防衛したことから清朝より「嘉其死守城池之忠義(城を死守した忠義を嘉す)」との聖旨を受け。翌年11月3日に詔勅を以って「諸羅」を「嘉義」と改称した。1885年、台湾に省が設置されると、清朝は台湾に3府1直隸州11県3庁を設置、嘉義県は台湾府に帰属し、県治が嘉義市地区に設置された。
1895年、下関条約により日本に割譲された台湾では、台湾総督府によりたびたび地方改制が実施された。1906年、嘉義大地震が発生すると、清代に建築された県城は東門を除いて全壊する。災害復興に際し総督府は都市計画を実施し新生嘉義市の建設に力を注ぐこととなる。近代都市として再生された嘉義市は商業及び交通の発展により、南部地域の中心都市としての地位を確立することとなった。1920年の第8次改革では台南州嘉義郡の管轄下での地方自治が開始されることとなり「嘉義街」が成立した。その後も発展を続け、1930年には市に昇格する。
戦後、嘉義市は中華民国の省政府直属の省轄市に指定され。1950年の地方改制により県轄市に一旦改編されたが、1982年7月1日、再び省轄市に昇格し現在に至っている。
行政区画
歴代市長
代 | 氏名 | 所属政党 | 任期 |
---|---|---|---|
初代 | 許世賢 | 無所属 | 1982年7月1日-1983年7月1日 |
代理 | 江慶林 | 中国国民党 | 1983年7月1日-1983年12月15日 |
補選 | 張博雅 | 無所属 | 1983年12月15日-1985年12月20日 |
第2代 | 張博雅 | 無所属 | 1985年12月20日-1989年12月20日 |
第3代 | 張文英 | 無所属 | 1989年12月20日-1993年12月20日 |
第4代 | 張文英 | 無所属 | 1993年12月20日—1997年12月20日 |
第5代 | 張博雅 | 無所属 | 1997年12月20日—2000年5月22日 |
代理 | 陳麗貞 | 無所属 | 2000年5月22日-2001年12月20日 |
第6代 | 陳麗貞 | 無所属→民進党 | 2001年12月20日—2005年12月20日 |
第7代 | 黄敏恵 | 中国国民党 | 2005年12月20日—2009年12月20日 |
第8代 | 黄敏恵 | 中国国民党 | 2009年12月20日—(現任) |
交通
教育
区分 | 数 | 名称 |
---|---|---|
大学 | 2 | 国立嘉義大学 |
技学 | 2 | 大同技術学院</br>呉鳳技術学院 |
高中 | 8 | 国立嘉義高級中学</br>国立嘉義女子高級中学</br>私立興華中学</br>私立嘉華中学</br>私立輔仁中学</br>私立宏仁女子中学</br>私立立仁高級中学</br>私立仁義中学 |
高職 | 6 | 国立嘉義高級商業職業学校</br>国立嘉義高級工業職業学校 </br>国立華南高級商業職業学校</br>国立嘉義高級家事職業学校</br>私立東呉高級工業家事職業学校</br>私立大同高級商業職業学校</br> |
専科 | 1 | 私立崇仁医護管理専科学校 |
国中 | 8 | 下部行政区域の項目を参照 |
国小 | 20 | 下部行政区域の項目を参照 |
観光地
- 嘉義仁武宮
- 蘇周連宗祠
- 嘉義城隍廟
- 北門駅
- 嘉義営林倶楽部
- 八奨渓義渡
- 王祖母許太夫人墓
- 嘉義旧監獄
- 射日塔
- 史蹟資料館
- 嘉義市立博物館
- 嘉義鉄道芸術村
脚注
関連項目
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