口之島牛
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口之島牛(くちのしまうし)は、日本で唯一の野生(化)牛の品種。西洋種の影響を受けていない日本の在来牛は、口之島牛と見島牛の2種類しか残っていない。
鹿児島県鹿児島郡十島村、トカラ列島北端の口之島に棲息する。トカラ牛の俗称を持つ。
血統
大正7 - 8年(1918年 - 1919年)に同列島の諏訪之瀬島から導入された数頭の牛の子孫である。急峻な島の地形のために放牧地へ管理が行きとどかず、島南部に逃げ込んだものが、横岳・燃岳を中心とする原生林内で再野生化したものである。 2008年、メス1頭が東京都恩賜上野動物園に貸与され、展示中。
体格
体格は非常に小さく、雄の成牛でも300から400Kgである。増体能力に劣るため、肥育しても約500Kg程度にしかならない。前駆に優る、改良のための交配を経ていない体型が目立つ。
毛色は黒、褐色のほか、白斑などの変異を示している。