南ラナオ州
南ラナオ州、ラナオ・デル・スル州(Province of Lanao del Sur)は、フィリピン南部ミンダナオ島のイスラム教徒ミンダナオ自治地域(Autonomous Region in Muslim Mindanao, ARMM)に属する州である。州都はラナオ湖北岸の市、マラウィ(Marawi)。面積は3,872.9km²、人口は800,162人(2000年)。
名称
ラナオ(Lanao)はマラナオ語のラナオ(ranao、「湖」)に由来し、マラナオという名も「湖の人」の意味である。このように、この地域でのラナオ湖の存在は大きい。
地理
南にマギンダナオ州、コタバト州、東に北ミンダナオ地方のブキドノン州、北にラナオ・デル・ノルテ州と接している。西にはモロ湾の一部であるイラナ湾が広がり、州内にはミンダナオ島で最大のラナオ湖がある。
歴史
コタバトに王都を置くマギンダナオ王国(1500年 - 1888年、Sultanate of Lanao)があった。
スペイン人植民者がラナオを1689年に探検した際、巨大な湖(ラナオ湖)を発見し、そこから流れ出る川の出口にダンサラン(Dansalan、現マラウィ、Ditsaan-Ramain)という大きな町が湖北端にあることを知った。ダンサランはアメリカ保護下のフィリピン・コモンウェルス時代の1940年に市となる事が決定したが市制施行は戦後の1950年となった。1956年、ダンサラン市は、湖から流れ出るテンプレート:仮リンク(Agus)のほとりに咲くユリの花が垂れている様にちなみ、マラナオ語で「もたれる」を意味するラウィ(rawi)からとったマラウィに改名することになった。
テンプレート:仮リンクは1959年に南北に分割され、南のラナオ・デル・スル州の州都はマラウィとなった。マラウィは1980年に「マラウィ・イスラム市(Islamic City of Marawi)」に再度改名しており、フィリピンの市(chartered city)では唯一ムスリムが多数派を占めている。
以前は北ミンダナオ地方の1州であったが、1989年の地方再編と住民投票によってARMMに組み込まれた。
住民
民族
フィリピンで6番目に人口が多い、ムスリムのテンプレート:仮リンクが住む。
言語
マラナオ語が通用している。ほかにフィリピン語、セブアノ語、英語、アラビア語も通用する。