北海油田
北海油田(ほっかいゆでん、テンプレート:Lang-en)は北海にある150余りの海底油・ガス田の総称。イギリス、ノルウェー、デンマーク、ドイツ、オランダの各経済水域にまたがるが、大半の油・ガス田は英国とノルウェーの経済水域の境界線付近に存在する。
埋蔵量
原油推定埋蔵量は130億バレル。日産約600万バレル。1960年にイギリスが開発開始。次いでノルウェーが開発に乗り出す。ノルウェー南西沿岸のスタヴァンゲルとイギリスのアバディーンは石油産業で発展し、イギリスは1980年代から石油輸出国となった。2014年現在でもEU加盟国最大の石油輸出国である[1]。ノルウェーは世界第9位の石油輸出国である。[2] 米国エネルギー庁]が、両国ともOPECには加盟していない。ノルウェーはまた、世界第5位の天然ガス生産国であり、ロシアに次ぐ、EU加盟国への天然ガス供給国となっている(2013年にはロシアからが29%、ノルウェーからが22%であった)[3]。 最近ではデンマーク自治領フェロー諸島も経済水域内の石油開発に動いている。また、出光興産[4]といった日本の企業も採掘に投資している。
将来性
ノルウェーは2000年代より、北海からノルウェー海及び、更に北のバレンツ海へシフトし、新鉱区を発掘、開発を進めている[1]。北海域内では2010年に発見されたヨハン・スヴェルドルップ油田がこの世紀に入って最大のもので、約30億バレルの原油が埋蔵されていると予測されている。天然ガスについても新しいガス田を発掘、開発し続けることによって毎年の天然ガス生産量の増加を維持している[1]。
イギリスの鉱区では、石油生産量が1990年代後半にピークを迎え、その後は既存油田の成熟化に新油田の発見が追いつかず徐々に減少している。 1981年~2005年の間、原油の純輸出国であったが、2005年以降は純輸入国となっている(最大の相手国はノルウェーである)[1]。2020年代に入ると資源の枯渇が進み、多くの油井で生産が停止する予測がなされている。陸上と異なり、海上ではプラットフォームの解体に巨額の費用を要するため、将来性が懸念されている[5]。スコットランド沖での2000年代で最大の油田の発見はブザード油田で、過去25年間で最大のものだった。4億バレルの原油が埋蔵されていると予測されている。
輸送・精製
採掘された原油はパイプラインで輸送され、スコットランドのアバディーンやイングランドのミドルズブラ、ノルウェーのホルダラン県にあるスタトイルモングスタッド製油所などで精製される。
主な油田
イギリス
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- テンプレート:仮リンク - 原油価格市場の一つ、ブレント原油の価格を形成する。
- パイパー油田
ノルウェー
ドイツ
デンマーク
事故
1988年7月6日に、北海油田の海上掘削基地(プラットフォーム)であるパイパー・アルファが爆発し、死者160名を超える大惨事となった。原因はメンテナンス中に電気工事の火花がガスに引火したことによる人為的ミスであった。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 西欧の2大産油国の現状JPEC、2012年
- ↑ [http://www.eia.gov/cfapps/ipdbproject/IEDIndex3.cfm?tid=5&pid=5&aid=2
- ↑ 欧州天然ガス・LNGの現状と見通しJOGMEC
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite news
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