創成橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

創成橋(そうせいはし)は、北海道札幌市中央区南1条にある橋で、創成川にかかり、南1条通を通す。札幌に現存するもっとも古い橋で、南から北に流れる川に、東西にかかる。長さ6.9m、幅24.71m。

創成橋(木橋)の誕生

ファイル:SoseiHashi2004-10-8b.jpg
石のアーチ(2004年10月)
ファイル:SoseiHashi2004-10-8a.jpg
北西から(2004年10月)

1867年(慶応3年)、幕臣・大友亀太郎が現在の創成川の北6条以南にあたる水路を掘削した。水路は当初「大友堀(おおどもぼり)」と呼ばれていた。

1869年(明治2年)、開拓判官・島義勇により、銭函(現在の小樽市銭函)から札幌本府に至る、曲がりくねった踏み分け道が街道(銭函道)として整備された。札幌本府付近の区間は直線化され、札幌で最初の東西の街路となり、現在の創成橋の位置で大友堀と直角に交差した。このとき初めてかけられた欄干がない木橋は、丸太を並べてその上に板を敷いただけのものであった。

1871年(明治4年)に、堀を広げる工事にともなって、本格的な木橋が作られた。開拓判官・岩村通俊は、長さ7.8メートルのこの橋を「創成橋」と名づけ、親柱の一方には「さうせいはし(佐宇勢以者之)」と変体仮名で表記されていた。

木橋から石造アーチ橋へ

1909年(明治42年)の大洪水で流された木橋のかわりに、1910年(明治43年)に石橋が造られた。その形状は、石造りのアーチ橋で、欄干に青銅の擬宝珠を施した橋である。1978年(昭和53年)に元の橋を保全する修復工事を行い、欄干の石材を取り替えた。歩行者の通行用に両側に新しく単純な桁橋が架けられ、元の古い橋は車道となっている。橋のたもとには、1967年(昭和42年)建立の「札幌建設の地碑」があり、その両脇に、古い橋の親柱と復元された擬宝珠がある。

現在の創成橋

現在は、創成川の都市再開発事業の計画により、歩行者用の桁橋を取り外し、橋全体を1910年当時の石造りのアーチ橋にする復元工事中である。復元工事には、橋に当時の石材などを用い作られている。

エピソード

石造りのアーチ橋は、東京都日本橋に似ていることから、より親しみを込めて「札幌の日本橋」[1]とも呼ばれている。

注釈

テンプレート:Reflist

参考文献・外部リンク

  • 2010年1月7日放送のイチオシ北海道テレビ放送)より