兵士
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兵士(へいし)は、古代から現代まで国家の軍隊の軍人や、それに準ずる戦闘組織の構成員であり、将官や将校といった指揮官からの命令に従って任務をこなす。個人や部族社会の戦士とは異なり、公然と戦闘のために組織に属している場合に使われる。
日本の古代、律令制においては、中国の唐の兵制を参考に編成され、人員を年齢別に記載した戸籍である正丁から一定の割合で徴発された。兵士は軍団に所属し、有事の際の出兵や辺境防備のための防人、衛士として各地へ派遣された。792年(延暦11年)に一部を除いて原則的に廃止され、任務は健児に継承される。
日本語の兵士は近代軍隊における、上位の下士官、士官に対する兵卒を指すことが多い。あるいは朝鮮人日本兵を指すときのように、軍人と軍属の総称として用いられることもあり、いずれにせよ制度的な用語ではない。士官と下士官兵を併せて将兵、将士と呼ぶことがある。
兵卒
現代は「兵卒」が兵士と同義の単語として使われているが、元々は「兵」と「卒」には役割分担があり、「兵」は戦闘要員であり、「卒」は兵を支援する者を指す言葉である。
比喩的に下積みの任務に励む者を「一兵卒」と呼称することがある。
兵士の分類
近代以降の兵士について大まかな分類を列挙する。
従軍の理由
年齢
少年兵、老兵など。特に幼い少年兵は正規の少年兵と区別するため、子ども兵士(チャイルドソルジャー)などとも呼ばれる。
軍歴
新兵、熟練兵、古参兵など。退役した兵士は単に退役軍人と呼ばれることが多いが、予備役についている兵士は予備役兵と呼ばれる。
兵種
歩兵、騎兵、砲兵、工兵、憲兵、水兵など、所属する部隊の種類によって大別される。
技能
衛生兵など特技を習得している兵士に専門の呼称が与えられることがある。
役割
斥候、狙撃兵、守備兵、警備兵など果たしている役割で呼ばれる場合の呼称。