八仙飯店之人肉饅頭
テンプレート:暴力的 テンプレート:Infobox Film 『八仙飯店之人肉饅頭』(はっせんはんてんのじんにくまんじゅう、The untold story)は1993年の香港映画、原題は『八仙飯店之人肉叉焼包』。実際にマカオで起きた事件をモチーフにしている。
日本国内では、2004年の東京国際ファンタスティック映画祭等で上映されているのみ。映倫規定に抵触(後述)しているため、劇場公開はされておらず、ビデオ・DVDの日本語版が発売されている。日本でこの作品を配給したのはアルバトロス・フィルム。
この作品で主演を務めたアンソニー・ウォンは、1994年の香港電影金像奨(香港アカデミー賞)でアカデミー主演男優賞を受賞した。
ストーリー
八仙飯店の店員ウォン・チーハン(黄志恆)は、店主からイカサママージャンで勝った金を取ろうとしたが断られ、店主の一家8人全員(内子供5人)を殺害して死体を切断、さらにその肉を肉まんの具にして客に食べさせていた。ウォンは店を乗っ取る形で店主となった。
その後ウォンは店を売ろうとするが、殺害した店主の同意書がないため、売れないままでいた。そんなある日、海岸で切断された人間の体が発見された。かなり腐敗が進んでいたために身元確認は難航していたが、なんとか指紋を採取し、身元を確認できた。その身元は、殺害された店主の妻の母親だった。また殺害された店主の弟が、マカオ警察に何度も「兄一家が行方不明だから捜索してほしい」と手紙で頼み込んでいた。刑事たちは八仙飯店に向かい、ウォンに事情を聞くが、ウォンは切り抜ける。しかし、ウォンに対する刑事たちの疑いは強まる。
ウォンは中国本土への逃亡をはかるが、フェリー港での出航直前にマカオ警察に逮捕される。警察は殴る蹴るの暴行をウォンに加えるが、ウォンは容疑を否認、さらに、自分が殴られた痕をマスコミの前に見せ付けたことで警察は非難を浴びる。
警察は、店主の弟がいる刑務所にウォンを入れた。ウォンは牢獄の中にいた他の複数の囚人たちから陰惨な暴行を受けた(囚人が囚人に暴行されても問題にならない)。こうすることで、警察はウォンに自白させようとするが、ウォンは自殺未遂を図る。警察は最後の手段としてウォンに覚醒剤を打ち、三日三晩眠らせずに自白に追い込んだことで、ウォンは事件のすべてを語った。その後、警察はウォンを起訴することを通告したが、ウォンは絶対に起訴はさせないと言い切る。最後は寝床の中で、空き缶のプルトップで手首を切って自殺して果てた。こうして八仙飯店の事件は幕を閉じた。
キャスト
備考
この映画には、暴力的で酸鼻極まりない描写が複数ある。主人公のウォンが雇い主の家族を、わけても子供たちを惨殺する描写(子供を中華包丁で切り裂いたり、首を切り落としている)があまりにも悲惨であったために、映倫で映画館での上映を「不許可」とされた。
また、ウォンは店主一家を殺害した後にも、店主の義母、男性店員、女性店員を殺害している。店員たちはいずれもウォンが店を乗っ取ってから雇った人物だが、男性店員はイカサママージャンを目撃してしまったために撲殺された挙句、全身を切断されて肉まんの具にされた。女性店員は、調べに来た警察に「前の店主宛に手紙がよく来る」と証言したことで主人公に強姦され、束ねた割り箸を陰部に突き刺されて死亡した。
ウォンが刑務所に入れられてから、囚人たちから殴る蹴るの暴行を受け、次々と尿をかけられる描写や、受けた傷を癒すために自らの尿を飲む描写もある。
これらの陰惨な描写に対して、マカオ警察の様子はやたらと滑稽に描かれており、このギャップが作品の後味の悪さを更に際立てている。
日本での上映など
- 2004年 東京国際ファンタスティック映画祭
- 2006年 ハロウィン映画祭[1](チネチッタ) ※「片腕カンフー対空とぶギロチン」、「MAY -メイ-」、「死霊の盆踊り」との4本立てオールナイト上映
脚注
関連項目
- 八仙飯店バラバラ殺人事件(中国語版ウィキペディア) - 本作品の題材となった殺人事件。1985年発生。