乳児院

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乳児院(にゅうじいん)とは、乳児(孤児)を入院させてこれを養育し、あわせて退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とする児童福祉施設児童福祉法第37条に規定がある。児童養護施設が原則として1歳以上の児童を養育するのに対し、1歳未満の乳児を主に養育する。ただし、必要がある場合には小学校入学以前の幼児も養育することができる。

厚生労働省の調査によると、2006年4月1日現在、全国で120の乳児院があり、2004年10月1日現在、2,938人が入所している。設備や人員配置については児童福祉施設最低基準(昭和23年厚生省令第63号)に定められており、嘱託医、看護師保育士、児童指導員、栄養士、調理員などが養育にあたっている。費用は主に国と地方自治体が負担している。

かつては戦災孤児捨て子が入所理由の大半であったが、現在は児童虐待や家庭問題による養育者の不在、児童自身の障害などが多くを占める。

乳児院に入所していた子どもは、その後、実の両親や親族の元へ引き取られたり、特別養子縁組等で里親の元へ引き取られるが、それが無理な場合は児童養護施設へ措置変更となる。

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