中島啓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中島 啓(なかじま ひらく、1962年11月30日 - )は日本の数学者。京都大学数理解析研究所教授。専門は表現論、複素幾何学。
人物
神奈川県横浜市中区出身。東京大学卒(1985年)。同大学院修士課程修了(1987年)。博士号取得(1991年)。東大助手、東北大学助教授、東大助教授、京大助教授を経て現職。2014年、日本学士院賞受賞。
東大における指導教官は落合卓四郎。
業績に箙多様体の構成、柏原予想の部分的解決、対称カルタン行列のカッツ・ムーディー代数、ADHM法のALEへの拡張、ヒルベルトスキームのホモロジー群のハイゼンベルク代数の表現論、ルスティック予想の解決、ネクラソフ予想の解決等がある。
受賞歴 講演
- 1997年 - 日本数学会幾何学分科会幾何学賞:代数曲面のヒルベルトスキームによるハイゼンベルグ代数の表現の構成
- 2000年 - 日本数学会春季賞:モジュライ空間と表現論・数理物理学
- 2002年 - ICM (Beijing, 2002)において全体講演
- 2003年 - アメリカ数学会コール賞代数部門:表現論と幾何学での業績。特にQuiver Varieties and Kac-Moody Algebras,Quiver varieties and finite dimensional representations of quantum affine algebras,Heisenberg Algebra and Hilbert Schemes of Points on Projective Surfacesの三つの論文に対して
- 2006年 - 日本学術振興会日本学術振興会賞:幾何学的表現論の新展開
- 2014年 - 日本学士院賞
著作
- 『非線型問題と複素幾何』岩波書店