中小企業庁
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中小企業庁(ちゅうしょうきぎょうちょう、The Small and Medium Enterprise Agency)は、日本の行政機関の一つ。
目次
主な任務
- 中小企業庁は、中小企業庁設置法第1条の目的「健全な独立の中小企業が、国民経済を健全にし、及び発達させ、経済力の集中を防止し、且つ、企業を営もうとする者に対し、公平な事業活動の機会を確保するものであるのに鑑み、中小企業を育成し、及び発展させ、且つ、その経営を向上させるに足る諸条件を確立する」を達成することを任務としている。
- 当該任務達成のため、次に掲げる事務をとりおこなう。
- 1.中小企業の育成及び発展を図るための基本となる方策の企画及び立案に関すること。
- 2.中小企業の経営方法の改善、技術の向上その他の経営の向上に関すること。
- 3.中小企業の新たな事業の創出に関すること。
- 4.中小企業に係る取引の適正化に関すること。
- 5.中小企業の事業活動の機会の確保に関すること。
- 6.中小企業の経営の安定に関すること。
- 7.中小企業に対する円滑な資金の供給に関すること。
- 8.中小企業の経営に関する診断及び助言並びに研修に関すること。
- 9.中小企業の交流又は連携及び中小企業による組織に関すること。
- 10.中小企業の経営に関する相談並びに中小企業に関する行政に関する苦情若しくは意見の申出又は照会につき、必要な処理をし、又はそのあつせんをすること。
- 11.前各号に掲げるもののほか、中小企業に関し他の行政機関の所掌に属しない事務に関すること。
- 12.所掌事務に係る国際協力に関すること。
- 13.前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき中小企業庁に属させられた事務
下請代金支払遅延等防止法に基づく取り締まり
下請代金支払遅延等防止法は、親事業者の下請事業者に対する優越的地位の濫用行為を規制する日本の法律である。独占禁止法の1つを構成する。通称下請法。 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特別法として制定された。2003年の改正により、規制対象が役務取引に拡大され、違反行為に対する措置の強化が行われた。
親事業者が禁止行為を行っている場合、公正取引委員会は、親事業者に対して、現状回復措置等の必要な措置をとるべきことを勧告するものとされる(7条)。また、公正取引委員会と中小企業庁が共同で定期的に書面調査・立入検査を行っている。さらに、親事業者の義務違反や禁止行為があった場合、立入検査を拒んだ場合などは、50万円以下の罰金が規定されている(10条以下)。
組織
幹部
内部部局
審議会等
- 中小企業政策審議会
主な報告書
- 中小企業白書
歴代の長官
中小企業庁(商工省)
中小企業庁(通商産業省)
- 蜷川虎三(1949年5月24日) -
- 小笠公韶(1950年5月28日) - 衆議院議員、内閣官房副長官(事務担当)、参議院議員
- 玉置敬三(事務取扱 1952年5月) - 通商産業事務次官、東芝社長・会長
- 岡田秀男(1952年5月27日) -
- 記内角一(1954年7月2日) -
- 佐久洋(1955年9月9日) - 中小企業金融公庫総裁、中小企業振興事業団理事長
- 川上為治(1956年6月8日) - 参議院議員
- 岩武照彦(1958年8月5日) - 神戸製鋼所専務、東大文院生(東アジア近現代史研究)
- 小山雄二(1959年10月10日) - 中小企業信用保険公庫総裁
- 大堀弘(1961年7月7日) - 電源開発社長、共同石油社長
- 樋詰誠明(1962年7月10日) - 大丸副社長
- 中野正一(1963年7月23日) - 宇部興産顧問
- 佐橋滋(事務取扱、1965年6月10日) - 余暇開発センター理事長・城山三郎『官僚たちの夏』のモデル
- 山本重信(1965年6月15日) - 通商産業事務次官、トヨタ自動車工業副社長、日野自動車工業会長
- 影山衛司(1966年4月25日) - 商工組合中央金庫理事長、(財)商工総合研究所理事長
- 乙竹虔三(1967年9月1日) - 帝人会長・副社長、(財)商工会館理事長
- 吉光久(1969年11月7日) - 日本合成ゴム社長
- 高橋淑郎(1971年6月15日) - (社)中小企業診断協会会長
- 荘清(1972年6月30日) - 中小企業金融公庫総裁
- 外山弘(1973年7月25日) - 住友商事副社長
- 齋藤太一(1974年6月18日) - 中小企業振興事業団理事長
- 岸田文武(1976年7月27日) - 自民党衆議院議員・文部政務次官
- 左近友三郎(1978年6月20日) - 共同石油社長
- 児玉清隆(1980年6月17日) - 産業基盤整備基金理事長、(社)中小企業診断協会理事長
- 勝谷保(1981年6月8日) - インドネシア石油社長
- 神谷和男(1982年6月11日) - 中小企業信用保険公庫理事長
- 中澤忠義(1983年6月7日) - 伊藤忠商事副会長、東京工業品取引所理事長
- 石井賢吾(1984年6月19日) - 共同石油副社長、日鉱共石副社長、情報処理振興事業協会理事長
- 木下博生(1985年6月18日) - 住友商事副社長、中小企業総合事業団初代理事長
- 岩崎八男(1986年6月10日) - 新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長
- 松尾邦彦(1988年6月14日) - 国際石油開発社長、国際石油開発帝石ホールディングス会長
- 見学信敬(1989年6月27日) - 富士石油社長、中小企業総合事業団理事長
- 高橋達直(1990年6月29日) - ライオン社長・会長
- 南学政明(1991年6月14日) - 三菱電機副社長、東京工業品取引所理事長
- 関収(1992年) - 住友電気工業副社長
- 長田英機(1993年) - 関西電力副会長
- 中田哲雄(1994年) - (財)産業研究所所長、同志社大学教授
- 新欣樹(1995年) - 日本原子力発電副社長
- 堤富男(1996年) - 三菱商事取締役、中小企業金融公庫総裁
- 石黒正大(1996年途中) - 東京ガス副社長、(財)日本自転車振興会副会長
- 林康夫(1997年) - 三井物産副社長、日本貿易振興機構(ジェトロ)理事長
- 鴇田勝彦(1998年) - 石油公団理事、TOKAI社長
- 岩田満泰(1999年) - 関西電力副社長
- 中村利雄(2000年) - 2005年日本国際博覧会協会事務総長、日本商工会議所専務理事
- 杉山秀二(2001年途中) - 経済産業政策局長、通商産業事務次官
- 望月晴文(2003年) - 資源エネルギー庁長官、経済産業事務次官、内閣官房参与
- 石毛博行(2006年) - 通商政策局長、経済産業審議官
- 福水健文(2007年) - 新エネルギー・産業技術総合開発機構副理事長・技官出身者初の長官
- 長谷川榮一(2008年) - ボストン コンサルティング グループ(BCG) シニア・アドバイザー 、内閣総理大臣補佐官
- 高原一郎(2010年) -資源エネルギー庁長官
- 鈴木正徳(2011年) -
- 北川慎介(2013年)
外部リンク
- 中小企業庁 公式サイト