大阪府立上方演芸資料館
テンプレート:博物館 大阪府立上方演芸資料館(おおさかふりつかみがたえんげいしりょうかん、通称:ワッハ上方)は、大阪市中央区難波千日前にある、上方演芸を紹介する施設。なんばグランド花月の向かい、YES-NAMBAビルの4階・6階・7階にある。1996年開館。かつて5階にあった300人収容のホール「ワッハホール」(現5upよしもと)は劇団の公演等にも利用されていた。
概要
吉本興業なんばグランド花月の真向かい、吉本興業所有のYES・NAMBAビルの4・6・7階をしめている。下階にはジュンク堂難波店が入居している。上方お笑い芸人の横山ノックが大阪府知事であった時期に開設された。
毎年「上方演芸の殿堂入り」を選考しており、第1回選考の初代桂春団治を筆頭に、落語、漫才、漫談、浪曲などの分野で明治期以降活躍した上方芸人より数組ずつを選び、「殿堂入り名人」としている。
4階の展示室では殿堂ギャラリーとして殿堂入り名人の紹介をしている他、視覚的に上方演芸の歴史を紹介する様々な展示物が置かれており、小演芸場もある。又、演芸ライブラリーとして、物故した芸人や解散したコンビなどを始めとした、現在では貴重な資料となった過去の上方芸人のテレビ映像やラジオ音声などを自由に視聴する事が出来るスペースもある。
なお、展示室の利用には入場料が必要であるが、演芸ライブラリーのみの利用では無料となる。
橋下知事による移転提案と撤回
橋下徹大阪府知事(当時)は、年間5,000万円の収入に対し年間経費4億3,000万円(内吉本興業に支払う賃貸料・管理費2億8,000万円、管理会社ニューウエーブ大阪に1億2,000万円)かかった当施設に対して、府の財政建て直しのために設置された改革プロジェクトチームに当施設についても検討を行うよう指示した。改革プロジェクトチームは、素案として、当施設ホールの閉鎖・資料等の別施設での展示など、当施設の移転を提言した。2009年7月23日、橋下知事は、年間経費が節約できるとして通天閣への移転を検討中であると発表したが、同年12月28日に通天閣観光の西上雅章社長と面会し、通天閣への移転は撤回し、現地存続する方針を表明した[1]。
しかし、運営開始時から巨額の赤字が続き、これまで建設費を含めると100億近くの税金が投入されていることや、周辺の賃料1坪当たり平均6,000円程度の物件に25,000円近くの賃料を支払っていたこと、歴代の館長が在阪準キー局のプロデューサー出身者であったことから府の財政を使い吉本興業が準キー局との関係を強化し便宜をはかる癒着の温床になっていた嫌疑がかけられている。吉本興業は、「ワッハ上方は大阪府の強い要請により、恒久使用を前提として大阪府の要求仕様に従いビル建設を行った。内装工事費用も本来府が負担すべきところ、特別な要請により賃料に付加して支払うことの同意に基づき、吉本が負担した」旨の反論を発表している[2]。
ワッハホールについては、2011年1月1日より吉本興業直営となり[3]、2010年 12月3日に閉館したbaseよしもと(現NMB48劇場)を引き継ぐ新劇場「5upよしもと」としてリニューアルオープンした。なお、吉本興業は2011年・2012年度のワッハ上方指定管理者でもある。
歴代館長
施設
- 小演芸場「上方亭」(50人収容)
- 展示室
- レッスンルーム
所在地
交通
- 大阪市営地下鉄御堂筋線・四つ橋線・千日前線 なんば駅 徒歩5分 、堺筋線 日本橋駅 徒歩10分
- 南海電鉄 難波駅 徒歩5分
- 近鉄電車・阪神電車 大阪難波駅 徒歩5分
- JR西日本 JR難波駅 徒歩10分
出版物
- 上方演芸大全(創元社、ISBN 4422700723 2008年11月)
関連項目
出典
外部リンク
テンプレート:Theat-stub- ↑ 「ワッハ上方 移転撤回 橋下知事「通天閣」社長に謝罪」 『産経新聞』 2009年12月28日付夕刊、大阪本社発行4版、1面
- ↑ 大阪府によるワッハ上方移転の発表について 2009年7月27日
- ↑ baseよしもとが移転 1月からワッハホールで 神戸新聞 2010年11月25日