ホンダ・エリシオン
テンプレート:Mbox テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 エリシオン(Elysion)は、本田技研工業がかつて生産、販売していたミニバン型の乗用車である。
概要
ラグレイト[1]の実質的な後継車として、大海原を疾走するクルーザーをモチーフにデザインされた車種である。オデッセイより全長・車幅は一回りほど大きいが、ラグレイトよりは大幅にサイズダウンされ、車高は1,800mm以下に抑えられている。新開発の低床プラットフォーム(オデッセイのものとは別)により大柄なボディながら安定的な走行性能を実現した。
搭載するエンジンは、K24A型 2.4L 直4 DOHC i-VTEC(160PS)とJ30A型 3.0L V6 SOHC i-VTEC(250PS)の2種があり、J30A型エンジンはインスパイアと同じ気筒休止エンジン(VCM)であるが、ハイオク仕様(最高出力は同じ)になっている。気筒休止時(後ろ側3気筒を休止)に生じる振動は、液封エンジンマウントのアクティブ制御、消音スピーカーなどボディ側の工夫により対処されている。その後追加された「PRESTIGE」にはレジェンド(前期型)と同じJ35A型 3.5L V6 SOHC VTECが搭載され、最高出力はFF仕様で300PSを達成(4WDは279PS)し、日本国内製ミニバンの最大値となった。
時速15km/hで自動的にドアロックが施錠され、シフトレバーを「P」にするとドアロックが解錠される安全装置が標準装備されている。また、シフトレバーはインパネにあり、全車5速ATではあるが、オデッセイのようにSマチックは付いていない。また、スマートキー装備車は、施錠の時はハザードランプが1回、解錠の時は2回点滅する。
2004年5月から日本国内を中心に販売され、2013年10月に日本国内での販売が終了したが、それ以降も中国でのみで販売されている。 テンプレート:-
搭載エンジン
初代
- エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
- 弁機構:DOHCチェーン駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
- 排気量:2,354cc
- 内径×行程:87.0mm×99.0mm
- 圧縮比:9.7
- 最高出力:118kW (160PS) /5,500rpm
- 最大トルク:218N·m (22.2kgf·m) /4,500rpm
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:70L
- エンジン種類:水冷V型6気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
- 総排気量:2,997cc
- 内径×行程:86.0mm×86.0mm
- 圧縮比:11.2
- 最高出力:184kW (250PS) /6,000rpm
- 最大トルク:308N·m (31.5kgf·m) /5,000rpm
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛プレミアムガソリン
- 燃料タンク容量:K24A型を参照
- J35A型
- エンジン種類:水冷V型6気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 VTEC
- 総排気量:3,471cc
- 内径×行程:89.0mm×93.0mm
- 圧縮比:11.0
- 最高出力:221kW (300PS) /6,200rpm
- 最大トルク:353N·m (36.0kgf·m) /5,000rpm
(※4WD:205kW (279PS) /6,200rpm, 343N·m (35.0kgf·m) /5,000rpm)
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛プレミアムガソリン
- 燃料タンク容量:K24A型を参照
初代 RR1/2/3/4/5/6型(2004 - 2013年)
- 2003年
- 10月 - 東京モーターショーに「ASM」として出展された。
- 2004年
- 5月13日 - 発売が開始された。
- 2005年
- 2006年
- 1月13日 - 特別仕様車「G AERO HDD NAVIエディション」、「VG HDD NAVI AEROエディション」が追加された。
- 12月21日 - マイナーチェンジがおこなわれた。エクステリア・インテリアを一部変更または簡素化された。ヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパー、ボンネットフード、リアパネルガーニッシュ、ホイールといったところに新デザインが採用された。ボディカラーに、新色が設定された。 また、CR-Vで好評であるプリズムアンダーミラー(ホンダでの名称)が標準装備された。加えて、高級グレード「PRESTAGE」(プレステージ)が発表された(発売は2007年1月25日)。ヘッドライトはプロジェクターHIDに、フロントグリルは標準車より押し出し感の強いものに、リアコンビネーションランプは標準車より大型になっている。エンジンはミニバン最高出力であるレジェンド(前期型)と同じJ35A型 3.5L V6 SOHC VTECが搭載されている。
- 2007年
- 8月30日 - プレステージに、2.4Lエンジンを搭載した「S」タイプが追加された。
- 2008年
- 2009年
- 9月3日 - 一部改良がおこなわれた。2.4L・4WD車が「平成22年度燃費基準+15%」を達成した。これにより、従来の2.4L・FF車に加え、2.4L・4WD車も「環境対応車普及促進税制」に適合した。
- 2010年
- 5月17日 - 「HDDナビ スペシャルパッケージ」をベースにした特別仕様車「HDDナビ スマートセレクション」が追加された。標準タイプ(「G AERO」・「VG AERO」)の「HDDナビ スマートセレクション」にはカブロン&ジャガードコンビシートとHondaスマートキーシステムが装備された。プレステージ(「S」・「SG」)の「HDDナビ スマートセレクション」は本革&木目調コンビのステアリングホイールとATセレクトレバー、Hondaスマートキーシステム、コンフォートビューパッケージ+トリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナー(「S」のFF車のみ。「S」の4WD車と「SG」はベース車に標準装備)が装備された。
- 11月18日 - マイナーチェンジがおこなわれた。全車でハーフシェイド・フロントウィンドウとヘッドレストが標準装備された。さらに、標準タイプはスーパー立体自発光メーター(イルミネーションコントロール付)も装備するとともに、シート表皮をジャージと合成皮革のコンビシート表皮に変更された。プレステージはヘッドライトターンレンズ・リアコンビライトレンズ・17インチアルミホイールのカラーが変更された。また、Honda HDDインターナビシステム標準装備車はリンクアップフリーに対応し、さらに、フルセグチューナー、ETC車載器、Hondaスマートキーシステムも装備した。グレード体系が整理され、標準タイプは「G AERO」と「G AERO・HDDナビ スペシャルパッケージ」の2グレードに、プレステージは「S」・「S・HDDナビ スペシャルパッケージ」・「SG」の3グレードとなった。
- 2011年
- 11月21日 - 広州国際モーターショーに参考出品[2]。
- 2012年
- 6月28日 - 「プレステージ」で一部改良がおこなわれた。Hondaインターナビ+リンクアップフリー+プログレッシブコマンダー+ETC車載器、フルセグチューナー、全席3点式ELRシートベルトおよびヘッドレストが標準装備され、さらに、「SG」には本革シート(運転席&助手席シートヒーター付)も標準装備された(本革シートは「S」でもメーカーオプションにより装備可能)。ボディカラーは総入れ替えとなり、全て新色の4色が設定された。なお、ナビゲーションの標準装備化によりグレード体系が一部変更となり、「S・HDDナビ スペシャルパッケージ」が廃止された。またこの一部改良に伴い、標準タイプの「エリシオン」が廃止された。
- 7月12日 - 東風本田汽車が中国市場でエリシオンを発売開始した(中国名:艾力绅)[3]。外観は「プレステージ」に概ね準ずるが細部が異なる。エンジンは2.4L i-VTECのみとなる。
- 2013年
- 10月31日 - 日本国内での生産、販売が終了したことにともない、公式ホームページの掲載を終了した。後継車は無く、実質的に同日フルモデルチェンジされたオデッセイと統合する格好となる。尚、これによりホンダの日本国内ラインナップからV6エンジン搭載車種が消滅した。
- 2007 Honda Elysion.JPG
中期型(2006年12月 - 2008年12月)
- Elysionrear.jpg
中期型リア
- ElysionPrestige.jpg
中期型プレステージ(2007年1月 - 2008年12月)
- ElysionPrestigerear.jpg
中期型プレステージ リア
- Honda Elysion RR 011.JPG
メーター(前期型)
- Honda Elysion China 2012-07-21.JPG
中国仕様車 フロント
- Honda Elysion 02 China 2012-07-21.JPG
中国仕様車 リア
車名の由来
- ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』(兄弟車のオデッセイの語源)に登場するギリシャ神話の楽園の名、「エリュシオン」の英語読みから。
- プレステージというサブネームは、かつて初代オデッセイのV6搭載車のサブネームとして使われていた。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:自動車- ↑ 2代目北米仕様オデッセイ:アメリカ向けの大柄なボディサイズが災いし、日本では販売面で苦戦した
- ↑ テンプレート:Cite web
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