ヒト科
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ヒト亜科(ヒト属、チンパンジー属、ゴリラ属を含む)とオランウータン亜科で構成される。
旧来はヒトの種を分類するための分類項であったが、ヒトを中心とする古生物学の進展と、DNA解析の進展の結果、ヒトと類人猿、特にゴリラ属・チンパンジー属の遺伝距離は小さいことが分かり、両者もヒト科に分類される意見が主流を占めることとなった。ただし、遺伝子と表現型の関係は未だ明確ではなく、遺伝距離を即、分類に反映させることに対しては慎重論もある。
ヒト科の脳容積
種類 | 分類 | 脳容積(ml) |
オランウータン | ヒト科 | 411[1] |
ゴリラ | ヒト亜科 | 約500[2] |
チンパンジー | ヒト族 | 394[1] |
アウストラロピテクス・アフリカヌス | ヒト亜族 | 441[1] |
ホモ・ハビリス | ヒト属 | 640[1] |
ホモ・エルガスター | ヒト属 | 700-1100[2] |
ホモ・エレクトス | ヒト属 | 1040[1] |
ホモ・ハイデルベルゲンシス | ヒト属 | 1100-1400[2] |
ホモ・ネアンデルターレンシス | ヒト属 | 1450[1] |
ホモ・サピエンス・サピエンス | ヒト属 | 1350[1] |
分類
- ヒト科 Hominidae
- オランウータン亜科
- ヒト亜科 Homininae
- ギガントピテクス Gigantopithecus † (更新世、中国/絶滅)
- ゴリラ族 Gorillini
- ヒト族Hominini
- チンパンジー亜族 Panina
- ヒト亜族Hominina
- サヘラントロプス属 †
- サヘラントロプス・チャデンシス Sahelanthropus tchadensis †
- オロリン属 Orrorin †
- アルディピテクス属 Ardipithecus †
- ケニヤントロプス属 Kenyanthropus †
- ケニアントロプス・プラティオプス Kenyanthropus platyops †
- アウストラロピテクス属 Australopithecus † (華奢型)
- アウストラロピテクス・アファレンシス A. afarensis † ("ルーシー")
- アウストラロピテクス・アフリカヌス A. africanus †
- アウストラロピテクス・アナメンシス A. anamensis †
- アウストラロピテクス・ガルヒ A. garhi †
- パラントロプス属 Paranthropus (頑丈型) †
- パラントロプス・ロブストゥス P. robustus †
- パラントロプス・エチオピクス P. aethiopicus †
- パラントロプス・ボイセイ P. boisei †
- ヒト属 Homo
- ホモ・ルドルフェンシス H. rudolfensis †
- ホモ・ハビリス H. habilis †
- ホモ・エルガステル H. ergaster †
- ホモ・エレクトス H. erectus †
- ホモ・アンテセッサー H. antecessor †
- ホモ・ハイデルベルゲンシス H. heidelbergensis †
- ホモ・ネアンデルターレンシス H. neanderthalensis †
- ホモ・フローレシエンシス H. floresiensis †
- ホモ・サピエンス H. sapiens
- ホモ・サピエンス・イダルトゥ H. s. idaltu †
- ホモ・サピエンス・サピエンス H. s. sapiens
- サヘラントロプス属 †
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 三上章允 化石人類の脳 脳の世界
- ↑ 2.0 2.1 2.2 人類の進化 2012年 度基礎生物学A 講義スライド[1]テンプレート:信頼性要検証