パット・ロバートソン
テンプレート:福音主義 パット・ロバートソン(Pat Robertson、本名:Marion Gordon Robertson、1930年3月22日 - )は、アメリカ合衆国のキリスト教テレビ伝道師であり、キリスト教プロテスタント保守派の指導者の一人。キリスト教連合(Christian Coalition)、リージェント大学(Regent University)、CBN(クリスチャン・ブロードキャスティング・ネットワーク)等を設立したことで知られている。
南部バプテスト連盟の牧師按手を受けたミニスターであるが、南部バプテストの伝統からは離れて、聖霊派に近い神学を持っている。また、その政治的な姿勢には異論もある。それでもアメリカ合衆国において、彼の創立になるメディアは、保守的なキリスト教界の世論を形成するほどの影響力がある。
生い立ち
バージニア州レキシントンの傑出した政治家の家庭に息子として生まれる。父親は保守的な民主党の上院議員アブシャロム・ロバートソン、母親はグラディス・チャーチルである。母方の血筋でウィンストン・チャーチルとは遠戚である。
教育
士官学校予科、ワシントン・アンド・リー大学を卒業後、アメリカ海兵隊士官として朝鮮戦争に従軍。帰国後、イェール・ロー・スクール等で学ぶ。若き日に大リバイバリストのチャールズ・フィニーや当時のビリー・グラハムのリバイバル(信仰復興)の影響を受けたとされる。
1988年アメリカ合衆国大統領選挙では、共和党の指名獲得争いを繰り広げ、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュに敗れている。近年はイスラエルの回復のために祈り、イスラエル政府から表彰を受けている。日本のキリスト教伝道テレビ番組のハーベストタイム www.harvesttime.tvでもロバートソンのCBNの放送を行っている。
2005年8月に、CBNのニュースの中で反米路線を採るベネズエラのチャベスを暗殺によって除くことを政府に勧めるともとれる短いコメントをした。批判を受けて謝罪し、一つの国に対して戦争をしかけるよりは一人の独裁者を排除する方がよいという趣旨だったと釈明した。それには誘拐など暗殺以外の手段もあるという。チャベスは、自分の身になにかあったらアメリカ合衆国に責任があるとした。
中絶や同性愛などへの厳しい立場で知られ、米保守派への影響力が大きいが、2007年11月には翌年の大統領選挙に向け、共和党穏健派のルドルフ・ジュリアーニへの支持を表明し、米社会を驚かせた。
2010年1月、テレビ番組でハイチ大地震を「ハイチ国民はフランスの支配から逃れるために悪魔と契約したのだ。そうしてフランスは追い出せたが、それ以来彼らは呪われているのだ」と発言[1]。
著書
- 『アンテナとみ声』生ける水の川
- 『神の10の法則』角笛出版
脚注
- ↑ 「ハイチ地震は神罰、独立のため悪魔と契約した」と米TV伝道師CNN.co.jp 2010年1月14日