バトルネットワーク ロックマンエグゼ2
テンプレート:Infobox 『バトルネットワーク ロックマンエグゼ2』(バトルネットワーク ロックマンエグゼツー)は、2001年12月14日にカプコンから発売されたゲームボーイアドバンス専用のデータアクションRPGである。
新システムとして、スタイルチェンジが導入された。その他にもシステムが追加されている(詳細は#新システムを参照)。これらの追加されたシステムは後のシリーズにも受け継がれ、シリーズの基本を作り上げた作品といえる。
目次
ストーリー
評価 | ||||||
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WWWの事件から3ヵ月。学校は夏休みに入り、熱斗たちは楽しい夏休み生活を送っていた。
しかし、その一方で世界各国ではネットワークが次々に破壊されるという事件が発生していた。
WWWは壊滅したはずである。一体誰が…。
登場キャラクター
メインキャラクター
- 光熱斗(ひかり ねっと)
- 主人公。小学5年生。勉強は苦手だが、ウィルスバスティングの腕前はピカイチ。N(ネットワーク)12年6月10日生のB型。
- ロックマン
- 熱斗が父親から貰ったネットナビ。潜在能力は未知数。
- 桜井メイル(さくらい メイル)
- 熱斗の幼馴染。危険に飛び込んでゆく熱斗をいつも心配している。ピアノが得意。
- ロール
- メイルのネットナビ。電脳世界で道が無い所でも移動できる。ネットナビでありながら、戦闘はあまり得意でない。
- 光祐一朗(ひかり ゆういちろう)
- 熱斗のパパ。ネットナビの生みの親であり、ロックマンを作ったのも彼である。
- 光はる香(ひかり はるか)
- 熱斗のママ。熱斗たちがいない間も家をしっかり守っている。料理上手。
- 大山デカオ(おおやま デカオ)
- 熱斗のクラスのガキ大将。オペレーションの腕前は熱斗にかなわない。
- ガッツマン
- デカオのナビ。力が強い。
- 日暮闇太郎 (ひぐれ やみたろう)
- バトルチップマニア。「~でマス」が口癖。チップショップ「ヒグレヤ」を経営しているが本作のみWWW壊滅に伴い閉店しており、ネット世界のナンバーマンから購入することが出来る。
- ナンバーマン
- 日暮のナビ。数字コードの作成・解析に長け、スーパーコンピュータ並の演算処理が出来る。
- 緑川ケロ (みどりかわ ケロ)
- DNN(デンサンニュースネットワーク)の人気女性アナウンサー。
- トードマン
- 緑川ケロの持ちナビ。歌を唄うのが得意。水中に隠れる戦略を使う。
- 名人(めいじん)
- 伝説の69連勝の記録を持つスゴ腕のネットバトラー。光研究所から派遣されてきた。なお、69連勝なのはカプコン公式ファンサイト、u-capcomによると「ロックマン」だからである。
- ゲートマン
- 名人のナビ。胸部に付いている扉から、兵隊やキャノン砲を出して攻撃。HPが減るとリモートゲートも出せる。このナビは月刊コロコロコミックで実施された『ボスキャラデザインコンテスト』の大賞作品である。
- ラウル
- アメロッパの裏通りを仕切っているリーダー的存在。オフィシャルネットバトラー。表の人間を嫌っているが、ネットバトルで勝利した熱斗の事は友として認めている。
- サンダーマン
- ラウルのナビ。雷や雷雲を自由自在に操る。雷雲で攻撃を遮断させられるため、戦いづらい。
- ミリオネア
- 大富豪の女性。刺激を求めている。
- スネークマン
- ミリオネアのナビ。蛇型で、属性は木。普段は壷から体を出しているが、ロックマンが正面に立つと壷の中に隠れ攻撃が効かなくなる。
- プリンセス・プライド
- クリームランドの王女。ゴスペルに加担している。事件後自身のトラップにより死にかけるが救出された。『5』では改心している。
- ヒートマン
- ヒノケンのファイアマンに代わる新たなナビ。ライターの形をしている。
ゴスペル
- 風吹アラシ (かぜふき アラシ)
- ガス会社の社員。ストレス発散のためにゴスペルに入りやいとの家を襲って金を手に入れようとする。熱斗に悪事を阻止された後はゴスペルにチャンスをくれるよう懇願するが切り捨てられ、駅に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ死亡した。
- エアーマン
- 風吹アラシのナビ。オペレーター以外の命令は受け付けない。「ホアー」が口癖。風を操る能力を持つ。ガス会社の集金用ナビをカスタマイズしたものなので戦闘力は殆ど無い。フィールドに複数の竜巻を展開し吹き飛ばして攻撃する。毒ガスをやいとの家にばらまこうとするが、ロックマンにデリートされた。
- 速見ダイスケ(はやみ ダイスケ)
- 自然を愛する青年。自然を破壊する人々に怒りを覚え、ダム爆破を企てた。熱斗に計画を阻止された後は炎山とオフィシャルに逮捕された。
- クイックマン
- 速水ダイスケのナビ。起爆装置のプログラムであり、デリートされると自動的に爆弾が爆発する仕組みである。両腕には「クイックブーメラン」が露出されており、頭部には「Vソード」が髪飾りとして装着されている。立ち止まっている間はガード状態であり、高速移動で相手を撹乱しつつブーメランを打ち込む。デリートされるも起動しかけた爆弾もブルースに処理され、皮肉にも無駄死にとなった。
- ダーク・ミヤビ
- 「シャドーマン」のオペレーター。国際的に活動している傭兵で、「ゴスペル」に雇われる。裏社会でも一目置かれる暗殺者。
- シャドーマン
- ミヤビのネットナビ。忍者のような格好をしている。ゴスペルのアジーナ攻略部隊隊長であり、アジーナエリアを壊滅させた。ニホンを壊滅させようとするがロックマンにデリートされた。『5』では復活する。
- ガウス・マグネッツ
- ゴスベルの一員。大会社、マグネッツ社の社長にしてガウスコンツェルンの会長。赤と黒の二色に分けられた変わった服を着ている。前作に登場したエレキ伯爵の生き別れの兄。ハイジャックを企てるが、熱斗に阻止されオフィシャルに逮捕された。
- マグネットマン
- ガウスのナビ。磁石型ミサイル「マグミサイル」、自身の青い分身と共に放つ「NSタックル」が武器。フィールドには磁石パネルがあり、戦いづらい。ロックマンに敗れゴスペルに栄光を求めながら爆散した。『5』で復活した。
- カットマン
- ゴスペルのアジーナ攻略部隊の副隊長である自律型ナビ。頭に付いているハサミを使って攻撃してくる。ちょっとオシャベリな一面もある。ハサミがロックマンを追いかけてくることもある。ロックマンに敗れ、シャドーマンにロックマンが勝てないことを宣告し息絶えた。
- フリーズマン
- 「ゴスペル」最高司令官。氷を操る自律型ナビ。氷のバリアで攻撃を防ぐ。マグネットマン同様ゴスペルに栄光を求めながら爆散した。
- ゴスペル首領
- サイバースーツを身にまとった、ネットマフィア「ゴスペル」のボス。その正体は熱斗と同い年くらいの少年・帯広シュンであった。最後の戦いが終わった後に熱斗に説得され改心した。
- ゴスペル
- 最終ボス。獣の姿をした人工的なバグの集合体。口を閉じている間は無敵。ロックマンにデリートされた。
その他
- フォルテ
- 最強を求めるナビ。今作では彼のコピーが作り出される。コピーの彼はあまり強くないが、その後ある場所に現れる「真フォルテ」は強力。コピーはゴスペル戦前に戦う。戦後逃げ延びたようだが「真フォルテ」にデリートされた。
- ファラオマン
- 『ロックマンエグゼ』から引き続き登場。WWWエリアを守っている。攻撃パターンの増加と地形の変化により、前作より強くなっている。
- ナパームマン
- ニホン軍用機関のネットナビだったが、何者かの手により盗まれた。バルカンや爆薬による攻撃を得意とする。ファラオマンと同じくWWWエリアを守っていたが、刺激を求めるためにWWWエリアから抜け出して表のインターネットへ行き、後に花火職人・六尺玉燃次と出会い意気投合し、燃次のナビとしてロックマンエグゼ5に登場する。
- プラネットマン
- 惑星を模した姿をしているナビ。カタカナで喋る。しかしその実態はWWWの残党で、“選ばれし者”を試す試練と称し、WWWの次期幹部の候補をスカウトするテストを行っていた。小型の戦闘機やさまざまな属性を持つ攻撃を繰り出してくる。
スタイルチェンジ
スタイルチェンジは、プレイヤーの戦い方を分析し、その戦い方に合わせてナビの姿を変えるシステムである。スタイルの名称は「(属性)(スタイル)」となる。
例:ヒートガッツ、アクアカスタム、エレキブラザー、ウッドシールド
スタイル
各スタイルの特徴と、そのスタイルになる条件を以下に記す。
- ガッツスタイル
- バスターの攻撃力が2倍、連射力が最低に。攻撃を受けてものけぞらなくなる。
- 発現条件:ロックバスターを使う比率が高い。
- カスタムスタイル
- カスタム画面で選択できるバトルチップが5枚から7枚に増加する。
- 発現条件:バトルチップを一度に2枚以上選択して戦う。ADDを使う比率が高い。
- ブラザースタイル
- フォルダに入れられるナビチップの最大枚数が5枚から8枚に増加する。
- 発現条件:ナビチップを多用する。
- シールドスタイル
- B+←でシールドを出せる。バリアが初期装備されている。
- 発現条件:防御、回復系チップを多用する。敵の攻撃を避けることが多い。
属性
属性は戦い方とは関係なくランダムに決まる。火属性は水属性に弱く、水属性は電気属性に弱く、電気属性は木属性に弱く、木属性は火属性に弱い。
弱点属性の攻撃を受けると、通常の2倍のダメージを受ける。
- ヒート
- 火属性。チャージショットがヒートバーナーに。3マス前まで火炎放射。
- アクア
- 水属性。チャージショットがバブルショットに。着弾点とその後ろ1マスに攻撃。チャージスピードが早い。
- エレキ
- 電気属性。チャージショットがラビリングに。当たった相手は麻痺する。チャージスピードは遅い。
- ウッド
- 木属性。チャージショットがコガラシに。2マス前に8ヒットする竜巻を起こす。
特殊なスタイル
- サイトスタイル
- 全てのV3ナビをSランクで倒し、秋原町の公園にいる女の子と会話後一定数バトルをこなすと発現する。ロックマンの潜在能力を100%引き出したスタイルで、上記4つのスタイルの特性を全て合わせ持つ(カスタム画面で選択できるバトルチップの枚数は10枚)。属性は無属性だが、ファイターソードなどのノーマル専用のチップは使えない。チャージショットはノーマルスタイルと同じだが、威力は50。サイトスタイル使用時はロックマンに負荷がかかるため、最大HPが半減してしまう。
- なお、スタイルトレードやスタイルの書き換えで失ってしまうと二度と発現しない。
新システム
マップ名表示
メニュー画面を開くと、現在どこにいるのかが表示されるようになった。現実世界なら現実世界の場所名、電脳世界ならば「~エリア」「~の電脳」と言った表示が出る。これによって、迷路ともいえる電脳世界で自分の現在地が簡単に把握できるようになった。
それでも簡易マップが出るわけではないので、道に迷うことはある。
サブチップ
戦闘中に使うバトルチップとは異なり、電脳世界の移動中に使うチップ。現実世界で使うことはできない。各サブチップの名称と効果は以下の通り。この関係で、ロックマンのHPが戦闘後自動的に回復しなくなっている。詳しくは戦闘システムの変更点を参照。
- ミニエネルギー
- HPを50回復する。
- フルエネルギー
- HPを最大まで回復する。
- シノビダッシュ
- しばらくの間、弱いウィルスと出遭わなくなる。
- アントラップ
- あらかじめ使っておくと、ミステリーデータにウィルスが潜んでいた場合、それをウィルスバスティング無しで自動的にデリートする。
- オープンロック
- セキュリティのかかったミステリーデータを解析する。
- エネミーサーチ
- 使うと、直前に遭遇したウィルスに再び出遭いやすくなる。
- このサブチップによる不具合が報告されている。バグの欄を参照。
レギュラーチップ
新システム。事前に指定しておくことで、特定のチップ1枚を戦闘開始直後に必ずカスタム画面で選べるようになった。レギュラーチップを何にするかで、戦略は変わってくる。各チップにはレギュラー容量(単位はMB)が設定されており、その容量がフォルダのレギュラー容量以下でないと、レギュラーチップに指定できない。
例えば、レギュラー容量が55MBのチップをレギュラー容量が45MBしかないフォルダのレギュラーチップに指定することはできない。
レギュラー容量の上限は強化チップ「レギュラーUP」で増やすことができる。それでも最大50MBなので、それ以上のレギュラー容量を持つチップは指定できない。強力なチップほどレギュラー容量が高い。
PAメモ
データライブラリに追加された新項目。発動したプログラムアドバンス(PA)がここに自動的に記録される。戦闘中以外はいつでも見ることができるので、組み合わせを確認するのに重宝する。
特殊パネル
前作の足場には、たとえ模様は違っても普通のパネルしかなかったが、今作から特殊な効果を持つパネルが追加された。
パネルの効果は敵味方にかかわらず受ける。しかし、飛んで(浮いて)いる敵には無効。
- マグネットパネル
- このパネルの上下1マス以内に立つと、このパネルの上に引き寄せられる。ただし、このパネル同士が上下に並ぶと、効果を打ち消しあって引き寄せられなくなる。
- マグマパネル
- このパネル上に乗ると50ダメージを受け、ノーマルパネルに戻る。ロックマンが炎属性(ヒートスタイル)の場合は、上に乗ってもダメージを受けない。水属性の攻撃でノーマルパネルに戻る。
- アイスパネル
- このパネルの上に乗ると滑ってしまい、端に行くまで止まらない。この上で電気属性の攻撃を受けた場合、ダメージが2倍になる。
- クサムラパネル
- 木属性(ウッドスタイル)のキャラクターはHPが徐々に回復する。この上で炎属性の攻撃を受けると、ダメージが2倍になる。
- ホーリーパネル
- この上で攻撃を受けると、ダメージが半減する。
- 毒沼パネル
- この上に乗っている間、徐々にHPが減り続ける。インビジブル、オーラでも防げない。
戦闘システムの変更点
これらの変更点はすべて以降のシリーズにも受け継がれている。
- チップ選択欄にチップコードが表示されるように
- チップ選択欄の各バトルチップアイコンの下にチップコードが表示されるようになった。そのため表示領域の関係で、チップ選択欄に表示される最大枚数が前作の15枚から10枚に減っている。
- カスタム画面でLボタンを押すことで逃走できるように
- 前作ではバトルチップ「エスケープ」を使わないと戦闘から離脱出来なかったが、本作からカスタム画面が表示されているときにLボタンを押すことで、ロックマンが逃げるかどうか尋ねてくるようになった。なお、逃げられないこともある。その際は1ターンの間、チップ無しで戦わなければならない。バトルチップ「エスケープ」自体は本作にもあるが、以降のシリーズには登場していない。なお、バトルチップ「エスケープ」は、100%の確率で戦闘離脱することが可能。
- ADDシステムの仕様変更
- 前作ではADDボタンを押すことで1ターンチップ無しで戦わなければならないが、次にカスタム画面を開くとチップ選択欄に5枚のチップが追加されていた。本作からはADDボタンを押す前に捨てるチップを選び、次にカスタム画面を開くと捨てた枚数分だけ選択欄にチップが追加されるようになった。ロックマンエグゼ3までこの機能が使われた。4以降はソウルユニゾンシステムの関係で、ADDボタン自体が無くなった。
- 戦闘終了後のHP回復
- 前作では戦闘終了後に無条件でHPが完全回復していたが、本作から回復しなくなり、電脳世界の移動中は左上に残りHPが表示されるようになった。そのため、「どれだけ喰らってもいいから敵を倒す」という捨て身の戦法が使いづらくなっている。但し、リザルト画面でエネルギーボールが出現した場合にのみHPが回復する。回復量は100、150、300、MAXなど。その代わり、サブチップを使うことでHPを回復することができる。
バグ
- エネミーサーチを使うとデータが消える
- このバグはV2ナビやプロテクトといった、電脳世界のある地点に立つと必ず出現する敵を倒した後、サブチップ「エネミーサーチ」を使い、それらの敵と遭遇すると発生する。最悪データが消える恐れがある。カプコンはこのバグに対する謝罪文と対処法をゲーム関連雑誌に掲載して、上記の条件下で使わないように呼びかけた。
また、バグではないが、バトルチップ「プリズム」を相手エリアに投げ込んだ後、同じ場所に「フォレストボム」を投げ入れると、殆どのウィルスおよびナビ(最終ボス含む)を一発で倒すことができた。これはフォレストボムの「着弾してしばらくそのままの状態でいる」特性と、プリズムの「プリズムに攻撃が当たると周囲1マスにその攻撃力を反射させて攻撃でき、なおかつ敵は無敵状態にならない」特性とが合わさり、敵に繰り返し当たるために起きた現象である。そのため、公式大会では反則とされた。
CMソング
前作に引き続きJanne Da Arcの曲が採用されている。また、熱斗とロックマンの声も前作のCMと同じ声優が起用され、1人で2役を演じている。そのため、アニメ『ロックマンエグゼ』の声優とは異なっている。
- 『feel the wind』
- 作詞・作曲:yasu 歌:Janne Da Arc
CMの内容は「バトルを変えれば、ロックマンも変わる」とスタイルチェンジシステムを印象的に紹介したものである。ヒートガッツ、ウッドシールド、エレキブラザーの姿が登場した。公式イラストにもあるアクアカスタムは未登場。
関連項目
脚注
外部リンク
- ロックマンエグゼシリーズ(カプコンによる公式ページ)
- ニンテンドーDSでプレイする際には、こちらにも注意の事。