ニアークティック
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テンプレート:Infobox ニアークティック(Nearctic、1954年 - 1973年)とはカナダの競走馬である。カナダ年度代表馬になったほかアメリカでも活躍した。産駒に大種牡馬ノーザンダンサーがいる。名前は新北区 (Nearctic) に由来。
エドワード・プランケット・テイラーがイギリスでレディアンジェラを購入し、ネアルコの子を産ませたあと、ふたたびネアルコを交配してカナダに輸入した。ニアークティックはその時母の胎内にいた馬である。2-5歳まで走り4歳時にはカナダの年度代表馬を受賞している。引退後は種牡馬となり有名なノーザンダンサーのほか、2000ギニーに勝ったノノアルコ、種牡馬として成功したアイスカペイドを出し7度カナダ種牡馬チャンピオンになった。
主な勝利レース
- 2歳時 サラトガスペシャルハンデキャップ、ヴィクトリアステークス、カールトンステークス、クラレンドン
- 3歳時 インターナショナルハンデキャップ
- 4歳時 ミシガンマイル、カナディアンマテュリティ、グリーンウッドハンデ、サンダウンステークス、スウィンフォードステークス、ジャックカルティエステークス、シーウエイハンデキャップ、ヴィジャルハンデキャップ、ボールドヴェンチャーハンデキャップ等
主な産駒
- ノーザンダンサー(ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、クイーンズプレート、英愛米種牡馬チャンピオン)
- ノノアルコ(2000ギニー、ジャックルマロワ賞、サラマンドル賞、モルニ賞)
- アイスカペイド(産駒にワイルドアゲイン、イズヴェスティア等)
血統
血統的にはネガティヴニックスとして知られる父ネアルコ×母父ハイペリオンの配合で、その唯一といってもいい例外。この配合はガロピン〜セントサイモン〜チョーサーの過剰なラインブリードのため成功しなかったとされたが、ニアークティックは成功例となった。血量はセントサイモンが5.5.6.6×5.6.6.7.7で17.19%(全姉アンジェリカを含めると18.36%)、ガロピン及びチョーサーもそれぞれ12.5%を超える。さらにこの馬の場合チョーサーの母カンタベリーピルグリム5×5.5も成立するというかなり高度なインブリードが何本も重ねられている。
母方は、4代母のモリーデスモンドはデスモンドとプリティーポリーの産駒で、牝系はプリティーポリー系(=14-c号族)に属す。
ニアークティックの血統(ネアルコ系 / Chaucer4×4=12.50% St.Simon5.5×5=9.38% Canterbury Pilgrim5×5.5=9.38%) | |||
父 Nearco 1935年 黒鹿毛 |
Pharos 1920年 鹿毛 |
Phalaris | Polymelus |
Bromus | |||
Scapa Flow | Chaucer | ||
Anchora | |||
Nogara 1928年 鹿毛 |
Havresac | Rabelais | |
Hors Concours | |||
Catnip | Spearmint | ||
Sibola | |||
母 Lady Angela 1944年 栗毛 |
Hyperion 1930年 栗毛 |
Gainsborough | Bayardo |
Rosedrop | |||
Selene | Chaucer | ||
Serenissima | |||
Sister Sarah 1930年 黒鹿毛 |
Abbots Trace | Tracery | |
Abbot's Anne | |||
Sarita | Swynford | ||
Molly Desmond F-No.14-c |