デカルコマニー
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テンプレート:出典の明記 デカルコマニー(décalcomanie)は、フランス語で「転写法・転写方式・転写画」を意味する用語であり、シュルレアリスムにおいてオスカー・ドミンゲスが創始した技法を指す。
工程
- ガラスや表面が滑らかな紙など、絵具が定着しにくい素材を選び、その上に絵具を塗る。
- 絵具が乾かないうちに、別のガラスや紙を上に重ねて押し付ける。
- 重ねたガラスや紙を外すと、そこに模様ができている(ただしガラスの場合は外さなくとも模様が見える為、重ねたままにすることもある)。
特徴
絵画を制作する際、そこには往々にして制作者の意図が働いているが、デカルコマニーで制作された模様には制作者のコントロールが(少なくとも完全には)効いていない。つまり、完成した模様に制作者の「無意識」が表出していると考えることが可能になり、それこそがデカルコマニー最大の特徴と言える。また見る者によっても模様の見え方は様々であり、それが見る側の「無意識」をも示す可能性も指摘されている。
関連項目
- マックス・エルンスト
- 瀧口修造
- 展覧会において、瀧口のデカルコマニー作品が展示されたことがある(富山県立近代美術館・常設展「瀧口修造とデカルコマニー」・2008年)
- ロールシャッハテスト
外部リンク
- 武蔵野美術大学造形ファイル(「特に、マックス・エルンストによる作品は有名です。」とある)
- エルンストの森を訪ねて(エルンスト作品の紹介)