ティートーノス
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ティートーノスをさらわんとするエーオース。ルーブル美術館所蔵
ティートーノス(テンプレート:Lang-grc-short, テンプレート:Lang-la)は、ギリシア神話に登場する人物である。長母音を省略してティトノスとも表記される。イーリオス王ラーオメドーンの子で、プリアモス、ラムポス、クリュティオス、ヒケターオーン、ヘーシオネー、キラ、アステュオケーと兄弟。暁の女神エーオースの夫、ヘーラクレースに殺されたエーマティオーン、トロイア戦争でエチオピア勢を率いて戦った英雄メムノーンの父。
神話によれば、暁の女神エーオースはティートーノスに惚れ、さらってエチオピアに連れて行き、夫とした。そしてエーオースはゼウスに願い、ティートーノスを不死にしてもらった。しかし、不老にしてもらうのを忘れたため、ティートーノスは猛烈に老いさらばえてしぼみ、最後には声だけの存在となった。その後、エーオースは声だけの存在となったティートーノスの姿をセミに変えたという。