ダーククラウド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ダーククラウド』(Dark Cloud)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが発売したPlayStation 2(PS2)専用のアクションロールプレイングゲーム。開発元はレベルファイブ。DVD-ROM1枚。2000年12月14日に定価5800円(税別)で発売された。
ソニー・コンピュータエンタテインメントのPlayStation 2初のRPGであり、レベルファイブのデビュー作である。日本ではあまり売れなかったが、海外では「日本版で納得できなかった」部分を改良したものを販売し、100万本以上を売り上げた[1]。
ゲーム内容
本作はアクション要素のあるダンジョン、パーツを組み立てて町・村を復元するジオラマが2つの柱となっている。
計6人のキャラクターが仲間になるが、操作するのは1人だけで、ダンジョン中にキャラクターを切り替えながら進める。ダンジョンのマップは自動生成され、入るたびに変わる。
キャラクター自体に経験値・レベルはなく、「アタッチメント」や「ビルドアップ」で武器を強化するシステムが充実している。
ストーリー
復活した魔神によって世界のほとんどが破壊されてしまう。主人公は仲間と力を合わせ、世界を再生させるための冒険に出る。
ゲームにおける世界
作中における世界は、主に東・西に存在する2つの大陸と月である。
- 西の大陸
- 高度な文明こそないが、各地には自然が栄えており、長い間、平和が続いていた。ストーリーは、この大陸の村や町、月を中心に展開する。
- ノルン村
- 山に囲まれたのどかな村。風が吹いているため、風車を利用した生活が育まれている。
- マタタギの里
- 広大な森の中にある村で、文明は野生に近い。人々は獣の毛皮を被った服装をしている。
- クィーンズ
- 海に面した美しい港町で、商業が盛んに行われている。西の大陸では最も栄えている。
- ムスカラッカ
- 砂漠のオアシスに存在する集落。古の伝承が語り継がれ、古来の力を守っている。
- 東の大陸
- 国
- 機械文明が発達しており、強力な軍を持つ。軍では密かに西の大陸の侵略を企てている。
- 月
- 月のファクトリー
- 月面クレーターは古の時代に地上から月に移住した民の集落があり、魔法と機械が合わさった高度な文明を持つ。
キャラクター
仲間キャラクター
- トアン
- 主人公。ノルン村に住む少年。精霊王に特殊な力を与えられ、ノルン村をはじめ世界各地の消失した村や町を再建する。武器は剣・短刀。
- シャオ
- 魔法によって猫から人間に変身した少女。武器はパチンコ。
- ゴロー
- マタタギの里の外れに住む少年。里の英雄だった父を亡くしてから心を閉ざす。武器は斧やハンマー。
- ルビー
- クィーンズの町で合流する魔女。武器は魔力を強化するリング。
- ウンガガ
- ムスカ・ラッカの村で一人生き残った青年。武器は槍。
- オズモンド
- 月に住む人々のリーダーで天才発明家。武器は銃・光線銃。次回作『ダーククロニクル』でも登場する。
その他のキャラクター
- 精霊王
- 自然や精霊を司る存在。魔神の復活による世界の破滅を阻止するため、各地の村や町をジオラマ化し保護する。
- ドラン
- ノルン村の洞窟の奥に棲む神獣。主にノルン村と空を守護する。
- シーダ
- 謎の魔剣士。剣術と魔法に長けているが正体は不明。
- 魔神
- 古の時代に世界を破滅寸前に追い込んだ。精霊や月の民によって封印されていたが、長い時を経て復活した。