センサ
テンプレート:出典の明記 センサまたはセンサー(テンプレート:Lang-en-short。テンプレート:IPA-en センソー、テンプレート:IPA-en センサ)は、自然現象や人工物の機械的・電磁気的・熱的・音響的・化学的性質あるいはそれらで示される空間情報・時間情報を、何らかの科学的原理を応用して、人間や機械が扱い易い別媒体の信号に置き換える装置のことをいい、センサを利用した計測・判別を行うことを「センシング」という。検知器(テンプレート:Lang-en-short)とも呼ばれる。
概要
センサは今日、日常生活のあらゆるところで使用されている。特に、自動車、機械、航空宇宙、医学、産業およびロボット工学などで大いに使用される。
センサはトランスデューサの一種であるが、センサという言葉は、トランスデューサのみを指す場合と、トランスデューサに増幅・演算・制御・出力等の機能を合わせた装置を指す場合がある。
- 電気メーターは、電気の使用量を、電磁回転板などのトランスデューサを用いて、デジタル表示に置き換える。
- 太陽電池は、光を電気に置き換えるトランスデューサではあるが、物理情報ではなくエネルギー取得を目的としているので、ふつうはセンサとしないが、昔、セレン光電池を露出計やAEカメラ(当時はEEと称した)でセンサとして使っていた例や、昼間太陽電池で充電し夜になると光り出すような装置で発電力の低下を検出しトリガーにしている、など例外もある。
センサによる測定は、その出力信号の処理の仕方によって以下に分けられる。
- 測定された値が直接読める物(Direct Indicator)
- 測定された値が人間が判読可能なように変換する必要がある物
- 測定された値を人間が判読しない物
- センサからの情報を電気信号に置き換えて、処理・蓄積し、システムをコントロールするために使う。人間の関知しないシステム内部で、システムの性能・安定性・安全性を向上する。
多くのセンサは、電気的・電子的な機能、構造になっており、測定器、電子・電気機器、制御機器等に組み込まれることで機能が発揮される。MEMS技術の進歩により、多くのセンサが従来よりもはるかに高い感度に達している。
分類
物理特性
- 力
- 光
- 磁気
- 温度
- 音声
- 化学
時空間特性
- 変位
- 回転数
- 位置
- 距離
- 速度
- レーザードップラー振動速度計
- レーザドップラー流速計
- 角速度
- 加速度
- 加速度センサ
- 地震センサ
- 一次元画像
- リニアイメージセンサ
- 二次元画像
特定用途
選定
目的とする物理情報・検出原理・センサの形態によって、多種多様なセンサが存在する。
目的とする物理情報が同一であっても、検出原理として様々な手段がありうる。条件に適った最適なセンサを選び出すには、測定対象とセンサの性質をよく考慮する必要がある。
また、センサはその目的上、厳しい物理的環境下に晒されながら使用されるケースもある。実用の際は、ノイズによる誤検出や故障が起きないように、検出方法を吟味し、適切な使用環境・防護形態の下で使用する。
スマートセンサ
スマートセンサ(smart sensor)、あるいはインテリジェントセンサ(intelligent sensor)は解析、情報処理の能力が付加されたセンサである。スマートセンサには測定対象に複数のセンサでもって測定を行う。一度に複数のデータを取得し、異常な値や例外値を取り除き、データを処理しそれを蓄積する。これにより、自動校正機能、自動補償機能が備わっているといえる。また、その他の種類のセンサとセンサネットワーク通信機能で組み合わせて統合されたデータの測定も可能である。
センサフュージョン
センサフュージョン(sensor fusion)、あるいはセンサ融合は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚などの多くの種類の感覚情報から融合した知覚を用いてセンシングすることである。
センサフュージョンは、複合、統合、融合、連合の4つに分類することができる。
- 複合(テンプレート:En)
- 複数のセンサから得られた情報を並列的・相補的に組み合わせた出力を得ることを複合的処理という。
- 統合(テンプレート:En)
- それぞれのセンサから得られた情報に演算処理を行い、まとまった情報を得ることを統合的処理という。
- 融合(テンプレート:En)
- ある現象に対して、それを測定する複数のセンサの出力から、データ同士の処理を行い、1つの知覚を得ることを融合的処理という。
- 連合(テンプレート:En)
- センサから得た情報間の関係を調べ、出力を得ることを連合的処理という。