セル・アウト
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テンプレート:Infobox 『セル・アウト』 (The Who Sell Out) は、イギリスのロックバンドであるザ・フーの3枚目のアルバム。1967年12月15日にリリースされた。
1995年の復刻版では10曲のボーナストラックが追加されている。
解説
全曲バンド・オリジナルでカバー曲を含まない初めてのアルバム。それぞれの楽曲を架空のラジオ局のジングルで繋ぐことでアルバム全体をまとめ、トータルアルバムとして成立させることに成功している。このアルバムにテーマ性を持たせる試みはビートルズが『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を制作する契機となったザ・ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』からの影響と考えてよいだろう。
このアルバムからのシングル「恋のマジック・アイ」は、初の全米ツアーが行われた時期でもあったことから全米チャート9位を記録した。また、前作収録の「クイック・ワン」から次作アルバム『トミー』を繋ぐミニオペラ「ラエルその1、その2」も収録されている。
『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』に於いて、115位にランクイン。
収録曲
特記なき楽曲はピート・タウンゼント作。
- アルメニアの空 - Armenia City in The Sky (Keene)
- ハインツ・ベイクド・ビーンズ - Heinz Baked Beans (Entwistle)
- マリー・アンヌ - Mary Anne With The Shaky Hand
- オドロノ - Odorono
- いれずみ - Tattoo
- 過ぎし二人の恋 - Our Love Was, Is
- 恋のマジック・アイ - I Can See For Miles
- アイ・キャント・リーチ・ユー - I Can't Reach You
- メダック - Medac (Entwistle)
- リラックス - Relax
- けちのサイラス - Silas Stingy (Entwistle)
- 夜明け - Sunrise
- ラエル(その1) - Rael 1
ボーナストラック(復刻版)
- ラエル(その2) - Rael 2
- グリッタリング・ガール - Glittering Girl
- メランコリア - Melancholia
- サムワンズ・カミング - Someone's Coming (Entwistle)
- ジャガー - Jaguar
- アーリー・モーニング・コールド・タクシー - Early Morning Cold Taxi (Langston, Daltrey)
- 山の魔王の宮殿にて - Hall Of The Mountain King (Greig/arr. by The Who)
- ガールズ・アイズ - Girl's Eyes (Moon)
- マリー・アンヌ(オルタナティヴ・ヴァージョン) - Mary Anne With The Shaky Hand [Alternative Version]
- 燃える女 - Glow Girl