スーパーマリオ 魔界帝国の女神
テンプレート:Infobox Film 『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』(スーパーマリオ まかいていこくのめがみ、英名: Super Mario Bros.)は、テレビゲーム『スーパーマリオブラザーズ』を元に1993年にアメリカ合衆国で50億円の制作費を投じて製作された実写映画である。
『スーパーマリオブラザーズ』の開発元である任天堂は製作には関与しておらず、ゲームとは世界観が異なる[1]。日米ともにヒットはしなかった。
ビデオ化の際にタイトルは「スーパーマリオ」へ変更された。ビデオは字幕・吹き替え版ともに、発売元:日本ヘラルド映画、販売元:ポニーキャニオン販売となっている。DVD化は公開20年目に当たる2013年のことで、発売・販売共にTCエンタテインメントに変わり、タイトルも原題に戻されている。
日本公開時のキャッチコピーは「マリオが、ハリウッドを本気にさせちゃった。」
ストーリー
6500万年前、巨大隕石の落下によって、恐竜世界と人間世界が2つに引き裂かれた。絶滅したと思われていた恐竜は進化し、独自の世界を地下に作り上げていった。 そしてニューヨーク・ブルックリン。ある1人の女性が教会の前で何かを置きその場を去って行く。それは1つの大きな卵と小さな石。教会のシスター達はこれらを拾う。シスター達の前で何と卵から人間の赤ん坊が生まれた。更に20年の時が経った。ブルックリンで配管工の仕事を請け負うマリオとルイージの兄弟は、地下の下水路で化石発掘を行う調査チームのリーダーであるデイジーと知り合う。ある日、マリオとルイージはデイジー、マリオの恋人ダニエラと外食を楽しむ。食事後マリオ達と別れたダニエラが突然2人の謎の男に誘拐され、その次にデイジーも誘拐されてしまった。マリオ達は後を追い地下を訪れた。そこではデイジーが謎の入り口に引きずり込まれ、マリオ達もその入り口に飛び込んだ。その先には広大な地下空間に広がる恐竜人の帝国を発見した。デイジーを探してさ迷う2人に、地下帝国の王クッパの手が迫る。
登場人物
主人公
- マリオ・マリオ
- 本作の主人公の1人。NYで配管工を営む中年の男性。弟のルイージと共に地下帝国の冒険に巻き込まれる。やや融通の利かない面もあるが、配管工としての腕や誇りは高い。弟のルイージを育ててきた等の苦労から、現実主義な性格をしていたが、異次元の彼方にある帝国での冒険を経て、次第に自らの目の前で起こっている常識から大きく離れた現実を認めるようになっていく。
- ルイージ・マリオ
- 本作の主人公の1人。彼の方が実質的な主人公と言える。マリオの弟で、兄と共に配管工を営んでいる。デイジーと言う女性と出会い惹かれあっていく。劇中ではマリオに拾われたと話す場面があり、原作と違って血の繋がった兄弟ではないらしい。
ヒロイン
- デイジー
- 化石発掘調査チームの女性リーダー。マリオとルイージに出会い、ルイージと惹かれあっていく。
- 地上世界と恐竜帝国の次元を分断した隕石の欠片を持っており、両世界の征服を企むクッパに狙われる。ゲーム版とは異なり、紫色のワンピースとクリスタルの飾りを着用。
- ダニエラ・ポリーン・ベルダッチ
- マリオの恋人。デイジーと間違われて誘拐される。劇中でフルネームで呼ばれることは無い。
地下帝国
- クッパ
- 地下に広がる恐竜帝国「ダイノハッタン」の帝王(字幕では大統領と表記されている)。前の国王を追い落として国を乗っ取り、独裁者として君臨している。
- 原作では亀だが怪獣のような印象からかティラノサウルスから進化した恐竜族。で、自らが開発した生物の進化や退化を促すシステムによって極限までの進化を遂げており、逆らう者はグンバに退化させ、知能が低下した彼らを私兵として扱っている。地上世界と恐竜帝国の次元を融合して両世界を征服しようと企む。
- マリオと激戦を繰り広げた末、逆進化銃でティラノサウルス、原始生物へと戻されていき、最後はアメーバ状の液体化して倒された。しかし、クッパを信奉する者は多いらしく、エピローグではデイジーがクッパを支持し続けるテロリスト達と戦っている模様。
- 王様
- 恐竜帝国「ダイノハッタン」の国王。キノコから人間への進化を経たキノコ族である。逆進化銃という特別な銃によりオレンジ色のキノコに退化されてしまい、囚われているが、最終的には人間の姿に戻った。
- ヨッシー
- 地下に広がる恐竜帝国「ダイノハッタン」の恐竜の子孫。舌を伸ばす事が出来る。言葉は話せず、おなじみの「ヨッシー」という鳴き声を上げる。
- イギー
- クッパの手下で原作と違い、人間の姿である。スパイクと共に行動する。ドジを踏んでばかりで、クッパによって知能を進化させられても全く変わらずじまいだった。
- スパイク
- クッパの手下でイギー同様原作と違い、人間の姿である。イギーと共に行動する。やはりドジな性格で、クッパによって知能を進化させられても全く変わらずじまいだった。
- レナ
- クッパと行動を共にする女性。死んだデイジーの母親とも顔見知りであったらしく、デイジーが彼女と生き写しであると語っている。恐竜帝国の未来にしか感心を示さないクッパに愛想を尽かし、隕石の欠片を手に入れその力を使おうとしたが、力を制御出来ず吹き飛ばされ、骨になって死亡。
- グンバ
- クッパの手下の軍団で、マリオ達の敵として登場。逆進化銃という、生物を退化させる光線を放つ特殊な銃を持つ。こちらも原作と違い、人間よりも大柄。猿のような頭のものと蛇のような頭のものがおり、猿のようなグンバは、クッパの逆進化装置によって退化した恐竜人の成れの果てである。
- トード
- 地下帝国の住人である音楽家。クッパに逆らう歌を歌ったという理由で逮捕されてしまい、グンバに退化させられてしまうが、知能は低下しても良心は失っておらず、デイジーに親身に接したり、ルイージ達に逆進化銃を手渡している。グンバが攻撃しようとした際には、ハーモニカを奏でる事で彼らの集中力を削いだ。
- 人間の時はギターを弾いており、グンバにされてからはネックレス状のハーモニカで演奏する。
- ビッグ・バアサ
- ブンブンバーのボディーガードである太った女性。トゲつきの赤い服を身にまとい、ジャンプブーツを履いている。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
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ソフト版 | 日本テレビ版 | |||
マリオ・マリオ | ボブ・ホスキンス † | 富田耕生 | ||
ルイージ・マリオ | ジョン・レグイザモ | 辻谷耕史 | 島田敏 | |
クッパ | デニス・ホッパー † | 穂積隆信 | 有川博 | |
デイジー | サマンサ・マシス | 日高のり子 | 岡本麻弥 | |
王様 | ランス・ヘンリクセン | 黒沢良 | ||
ダニエラ | ダナ・カミンスキー | 滝沢久美子 | 小宮和枝 | |
イギー | フィッシャー・スティーヴンス | 井上和彦 | 牛山茂 | |
スパイク | リチャード・エドソン | 千葉繁 | 納谷六朗 | |
レナ | フィオナ・ショウ | 来宮良子 | ||
ビッグ・バアサ | フランセスカ・ロバーツ | 藤生聖子 | ||
トード | モジョ・ニクソン | 荒川太朗 | ||
スカペリ | ジャンニ・ルッソ | 有本欽隆 | ||
ヨッシー/グンバ | フランク・ウェルカー(声) | |||
ナレーター | ダン・カステラネタ |
- 日本テレビ版 - 初放送1994年8月12日 『金曜ロードショー』
興行成績
- 北米興行収入 - 2100万ドル
- 日本配給収入 - 3億円