スティーヴン・バクスター
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スティーヴン・バクスター(Stephen Baxter、1957年11月13日 - )は、イギリスの小説家、SF作家。
最も奇想天外なスペースオペラすら凌ぐ、気宇壮大なスケールのアイデアを用いたハードSFを得意とする。超弦理論や超対称性粒子など、最先端の物理学理論をメインの大ネタとして用いる傾向が強い。代表作は、バリオン物質世界に君臨する超種族ジーリーとそれに伍していこうとする人類文明の運命を描いた『ジーリー・シリーズ』。
略歴
リヴァプール生まれ。ケンブリッジ大学で数学の学位を、サウサンプトン大学で工学の博士号を取得。現在はイギリス南部バッキンガムシャー在住。情報科学関係の仕事をしながらSFの執筆を続けている。
著作活動
バクスターはH・G・ウェルズに強い影響を受けており、2006年から国際H・G・ウェルズ協会(en)の副会長を務めている。
代表作とされるジーリーシリーズ以外にも、バクスターには様々な作風の作品がある。(『マンモス 反逆のシルヴァーヘア』を第1作とする)Mammoth三部作は表面的には子供向けだが大人にも人気がある。一方『タイム・マシン』の公式な続編である『タイム・シップ』は代表作の1つでもあり、ジョン・W・キャンベル記念賞、フィリップ・K・ディック記念賞、英国SF協会賞を受賞し、ヒューゴー賞 長編小説部門にもノミネートされた。
サイドワイズ賞初回(1995年)受賞者でもあり、同賞の審査員も務めている[1]。
バクスターはノンフィクションのエッセイやコラムもよく書いている。
作品リスト
ジーリー (Xeelee) シリーズ
- 天の筏 (Raft, 1991)
- 時間的無限大 (Timelike Infinity, 1992)
- フラックス (Flux, 1993)
- 虚空のリング (Ring, 1993)
- プランク・ゼロ <ジーリー・クロニクル1> (Vacuum Diagrams, 1997)[2] - 1999年フィリップ・K・ディック記念賞受賞[3]
- 真空ダイヤグラム <ジーリー・クロニクル2>[2]
- Destiny's Children
- Coalescent (2003)
- Exultant (2004)
- Transcendent (2005)
- Resplendent (2006)
- Reality Dust (2000)
- Riding the Rock (2002)
タイム・オデッセイ・シリーズ
アーサー・C・クラークと共著
- 時の眼 (Time's Eye, 2003)
- 太陽の盾 (Sunstorm, 2005)
- 火星の挽歌 (Firstborn, 2007)
上記以外の長篇
- タイム・シップ (The Time Ship, 1995) - H・G・ウェルズ『タイム・マシン』の続編。英国SF協会賞[4]、ジョン・W・キャンベル記念賞[5]、フィリップ・K・ディック記念賞[5]受賞
- マンモス 反逆のシルヴァーヘア (Mammoth Book One: Silverhair, 1999)
- 過ぎ去りし日々の光 (The Light of Other Days, 2000) - アーサー・C・クラークと共著
短篇
- 時空の穴の奥底へ (The Spacetime Pit) - エリック・ブラウンと共著
- コロンビヤード (Columbiad)
- ゼムリャー (Zemlya)
- ソリトン・スター (Soliton Star)
- 軍用機 (War Birds) - 英国SF協会賞受賞
- 電送〈ワイア〉連続体 (The Wire Continnuum) - アーサー・C・クラークと共著
- 氷原のナイト・ドーン (Huddle)
- シーナ-5 (Sheena 5)
脚注・出典
外部リンク
- 本人の公式サイト
- The Baxterium
- テンプレート:Isfdb name
- Stephen Baxter's online fiction at Free Speculative Fiction Online
- Stephen Baxter Fantastic Fiction
- Stephen Baxter Book Reviews on The SF Site
- Interview with Steven Baxter on The SF Site
- Steven Baxter Infinity Plus Profile
- テンプレート:Imdb name