スティーヴン・スメイル
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スティーヴン・スメイル(Stephen Smale, 1930年7月15日 - )はアメリカの数学者。専門は微分トポロジー、力学系、数値解析。
ミシガン州フリント生まれ。ラウル・ボットの指導の下、1957年にミシガン大学でPh.D.を取得。その後、シカゴ大学、プリンストン高等研究所、カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学を経てカリフォルニア大学バークレー校に戻る、1995年から香港大学教授。1962年にはコレージュ・ド・フランスの客員教授を務めた。1966年にフィールズ賞、ヴェブレン賞を受賞。
業績として、特に実力学系において、テンプレート:仮リンクを生み出し、双曲型構造安定な力学系(モース・スメール系)の理論を構築した。
可微分多様体上でモース関数を使用して、高次元ポアンカレ予想を解決した。(この手法は4次元ポアンカレ予想にも応用された。)
馬蹄型写像を応用しカオス理論にも貢献した。一時期には、経済学に関する論文を書いていた。
スメイルの18問題
エピソード
マイケル・クライトン作ジュラシック・パークに登場するイアン・マルコム博士のモデルといわれている。
邦訳著作
- 『力学系入門』 M・ハーシュとの共著 田村一郎,水谷忠良,新井紀久子 訳 岩波書店
- 『21世紀の数学の問題について』(『数学の最先端 21世紀への挑戦 volume4』所収) 訳 シュプリンガー・フェアラーク東京