ジョン・アップダイク
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テンプレート:Portal ジョン・ホイヤー・アップダイク(John Hoyer Updike, 1932年3月18日 - 2009年1月27日)は、アメリカの作家・詩人。ペンシルベニア州シリングトン出身。息子のデヴィッド・アップダイクも作家。
経歴
ハーヴァード大学を卒業後、『ニューヨーカー』誌のライターを経て作家となる。「ウサギ」ことハリー・アングストロームを主人公とした『走れウサギ』『帰ってきたウサギ』『金持になったウサギ』『さようならウサギ』の4部作に代表される都会的で知的な作風が魅力で、アメリカ内外の読者に人気がある。『ケンタウロス』で全米図書賞、『金持になったウサギ』でピューリッツァー賞、全米図書賞、全米批評家協会賞 の全米三大文学賞をすべて、『さようならウサギ』で再びピューリッツァー賞と全米批評家協会賞を受賞し、初期の短編を集めた『The Early Stories』でペン/フォークナー賞を受賞。
2009年1月27日、マサチューセッツ州にて肺ガンにより76歳で死去。
主な作品
- 『プアハウス・フェア』"The Poorhouse Fair", 1959年
- 『同じ一つのドア』"The Same Door", 1959年
- 『走れウサギ』"Rabbit, Run", 1960年
- 宮本陽吉訳 白水社 1964 のちUブックス
- 『鳩の羽根』"Pigeon Feathers and Other Stories", 1962年
- 寺門泰彦訳、白水社、1968
- アプダイク作品集 鮎川信夫訳 荒地出版社 1969
- 『ケンタウロス』"The Centaur", 1963年
- 寺門泰彦,古宮照雄訳 白水社 1968
- 『農場』"Of the Farm", 1965年
- 河野一郎訳 河出書房新社 1969
- 『一人称単数』"Assorted prose", 1965年
- 寺門泰彦訳 新潮社 1977
- 『ミュージック・スクール』"The Music School", 1966年
- 須山静夫訳 新潮社 1970
- 『カップルズ』"The Couples", 1968年
- 宮本陽吉訳 新潮社 1970 のち文庫
- 老瘋院の祭り 平野幸仁訳 太陽社 1970
- 『ベック氏の奇妙な旅と女性遍歴』"Bech", 1970年
- 沼沢洽治訳 新潮社 1976
- 『帰ってきたウサギ』"Rabbit Redux", 1972年
- 井上謙治訳 新潮社 1973
- 『日曜日だけの一カ月』"A Month of Sundays", 1975年
- 井上謙治訳 新潮社 1988
- 『結婚しよう』"Marry Me", 1976年
- 岩元巌訳 新潮社 1978 のち文庫
- 美術館と女たち 宮本陽吉訳 新潮社 1980
- 『クーデタ』"The Coup", 1978年
- 池沢夏樹訳 講談社 1981
- アメリカの家庭生活 短編小説集 大津栄一郎訳 講談社 1985
- 『メイプル夫妻の物語』"Too Far to Go", 1979年
- 岩元巌訳 新潮文庫 1990
- 『金持になったウサギ』"Rabbit is Rich", 1981年
- 井上謙治訳 新潮社 1992
- 『イーストウィックの魔女たち』"The witches of Eastwick", 1984年
- 大浦暁生訳 新潮社 1987 のち文庫
- 『美しき夫たち』"Trust Me", 1987年
- 沼沢洽治訳 筑摩書房 1993
- アップダイクの世界文学案内 中尾秀博訳 東京書籍 1994
- アップダイク自選短編集 岩元巌訳 新潮文庫 1995
- 『さようならウサギ』"Rabbit at Rest", 1990年
- 井上謙治訳 新潮社 1997
- 『ブラジル』"Brazil", 1994年
- 寺門泰彦訳 新潮社 1998
- 『ゴルフ・ドリーム』"Golf Dreams", 1996年
- 岩元巌訳 集英社 1997
- ラビット・アングストローム(ウサギ4部作)井上謙治訳 新潮社 1999
- 十月はハロウィーンの月 長田弘訳 みすず書房 2000
- 『ガートルードとクローディアス』"Gertrude and Claudius", 2000年
- 河合祥一郎訳 白水社 2002
- 終焉 風間賢二訳 青山出版社 2004
- 『テロリスト』"Terrorist", 2006年
参考文献
- ジャック・ドベリス著 鈴江璋子訳『ジョン・アップダイク事典』雄松堂出版 2007年