ジャージー・デビル

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ジャージー・デビル英語Jersey Devil)は、米国ニュージャージー州一帯で古くから報告されているUMAリーズ・ポイントの悪魔またはリーズ家の悪魔とも呼ばれる。

概要

体長1 - 1.8mほど、または鹿に似た顔で、真っ赤な目を持つ。胴体は黒っぽい毛で覆われており、背中にはコウモリを思わせる翼が生えており、空を飛ぶ。尻には細長い尾がある。路上や建物の屋根に馬のひづめのような足跡を残す。

伝説によれば、1735年、同州南部のパインバレンズ松類荒原)に住んでいたリーズ家の母親が13番目の子を出産する際に大変な難産であったため、「こんなに苦しませる子なら悪魔が生まれてくればいい」と冗談で言った所、 ようやく生まれた13番目の子供は母親の腕の中で、突如怪物へと変身し、そのまま天井を突き破り飛び去ったという。これ以外にも、多くの異説が存在する。この「リーズ家の母親」はジャネット・リーズという実在の人物で、少なくとも12人の子供がいた記録が残っている[1]

目撃情報

1778年スティーヴン・ディケーター海軍代将が砲弾テストを行うためハノーバー鉄工所を訪問している際遭遇。発砲したところ、弾は翼膜を貫通したがそのままどこかへ消えたという。

1820年代に元スペイン国王ジョゼフ・ボナパルトがニュージャージーの地所で目撃した。

1909年1月16日から1月23日の8日間には目撃事件が集中発生し、出没地域は30以上にも上った。このときは都市部でも目撃され、フィラデルフィアなどでも大騒ぎになった。21日には、市街電車が襲撃されたため武装した警備員が出動する事態となった。また、この騒動に際して目撃証言が西海岸側のカリフォルニア州にまで及んだり、カンガルーに細工を施し見世物として公表した例もある。

1980年ニュージャージー州南部に現れ、家畜を襲い、この際にも馬のひづめに似た足跡を残した。

1993年12月にはニュージャージー州の自然公園管理者ジョン・アーウィンが、のパトロール中に二本足で立つ怪物に遭遇した。

最近では2007年、2008年にも目撃情報がある。

伝説に関して

「リーズ家の母親」の伝説には後世脚色が加えられたと思われる。すなわち、当時12人の兄弟のうち下から3番目の子供がで奇妙なを見つけ、家に持ち帰った。子供達は卵を孵化させようと家の暖炉で暖め始めたが、数ヵ月後卵から孵化したのは見たことが無い動物だった。親はすぐ、森にを捨てるよう子供に命じるが、情が移ったのか子供達は地下室で密かに育てることにした。しかし、ある日とうとう親に見つかってしまう。兄弟の内、一番下の妹が動物にかまれたのだ。既にこの頃には雛も子犬ぐらいの大きさになり、凶暴化していた。子供達も手に負えなくなり、親や近所の住民がその夜、その動物を処分しようとしたところ、突如その動物は奇声を発しながら飛び上がり、の闇へと消えてしまったという。

もう一つの伝説は、ある日、ジャージー家に奇怪な子供が産まれた。その子供は馬のような頭、コウモリのような翼、蛇のしっぽのついた子供だったという。その子供は産まれてすぐに家を飛び出して行方不明になったという。その子供は時々子供を食べるとされ、「ジャージー家の悪魔」、「リーズ家の悪魔」とも言われている。

この一件が、大袈裟に伝えられている内に、上記のような悪魔誕生話へと成長したのが真相ではないかと言われている。

正体

その正体としては、

などが挙げられている。

関連作品

参考文献

  1. Documents Relating to the Colonial History of the State Of New Jersey, 1st Ser., Vol. XXX Ed. A. Van Doren Honeyman, (Union-Gazette, Somerville, N.J.)1918.

関連項目