サリュート
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サリュート(テンプレート:Lang-ru)とは、ソビエト連邦の開発した宇宙ステーションである。宇宙に長期滞在するために作られた施設としては世界初のものであった。サリュートとはロシア語で「礼砲」「花火」を意味する。
概要
機体は初期型の1・4号、軍事目的の2・3・5号(これを特にアルマース1・2・3号という)、改良型の6・7号がある。アルマースには地上偵察用の大型光学望遠鏡が搭載されており、軍人による情報収集活動がなされた他、自衛用に23ミリ機関砲まで搭載されていた。アルマースを含めた5機は、宇宙船とのドッキング部が一箇所にしかなく、搭乗員の交代や荷物の積み下ろしの際には、宇宙船を取り外す必要があった。これは手間がかかるうえに危険も伴うため、サリュート6・7号ではドッキング部を後部に増設し、安全な搭乗員交代や荷物の搬入・搬出が可能となった。
なお、搭乗員の打ち上げ・帰還には専らソユーズ宇宙船が使用され、荷物の運搬はプログレス補給船が使われた。
最後のサリュート7号は1986年のフライトを最後に使用を終了し、廃棄された。その後の宇宙活動は後継機ミールによって行われた。
サリュートのリスト
- サリュート1号…1971年4月19日打ち上げ。搭乗3名。
- サリュート2号(アルマース1号)…1973年4月4日打ち上げ。搭乗なし。
- コスモス557号…1973年5月11日打ち上げ。搭乗なし。
- サリュート3号(アルマース2号)…1974年6月25日打ち上げ。搭乗2名。
- サリュート4号…1974年12月26日打ち上げ。搭乗4名。
- サリュート5号(アルマース3号)…1976年6月22日打ち上げ。搭乗4名。
- サリュート6号…1977年9月29日打ち上げ。搭乗35名。
- サリュート7号…1982年4月19日打ち上げ。搭乗24名。