サドンデス
サドンデス (テンプレート:En) は、突然死を意味するが、転じて、スポーツなどにおいて先に得点した方が勝利者となり、その時点でゲームが終了するようなシステムのこと。一般に、同点で終了した試合の延長戦において勝者を決定する手続きの一種として用いられる。
先攻・後攻のあるゲームでは後攻の攻撃が終えたところでゲームの勝敗が決まることが多いが、サドンデスを用いた場合では先攻・後攻関係なく後攻の攻撃が残っていても先に得点した方が勝利者となる。後攻の攻撃が終えた時点で勝敗が決まるゲームを「サドンデス」と称するのは誤用である。
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いろいろなサドンデス
NFLにおけるサドンデス
アメリカ合衆国におけるアメリカンフットボールのプロリーグ・NFLでは、試合が同点に終わった場合、先に得点した方が勝利者となる15分間の延長戦を行う。これをサドンデス・オーバータイムと呼ぶ。ここでは、エンドゾーンに近いチームがほぼ確実にフィールドゴールを狙う。もちろん、タッチダウンやセーフティで決着がつく場合もある。最初の15分間で決着がつかない場合、レギュラーシーズンは引き分け、ポストシーズンは時間無制限で決着が着くまで行う。実際に引分けになることは稀で、一シーズンに一度あるかないか程度の頻度である。このシステムは最初にボールを持ったチームが勝利者となる場合が多いと批判されており、カレッジフットボールでは別の延長戦のシステムが用いられている。
NHLにおけるサドンデス
アメリカ合衆国におけるアイスホッケーのプロリーグ・NHLでは試合が同点に終わった場合、4対4で5分間の延長戦を行い、先に得点した方が勝者となる。これをサドンデス、ないしは「サドンヴィクトリー方式」と呼ぶ。それでも引き分けだった場合には各チーム3人の選手が1人ずつ相手ゴーリーに1対1で対峙しフリーショットの成功数を競う。3人までで同点の場合は他の選手がフリーショットに登場し、成功数に差が出るまで続ける。これもサドンデスと呼ばれる。
ゴルフにおけるサドンデス
ゴルフのプレーオフでは、ホール数を決めずにストローク数に差がついたら終了とする形式をサドンデスと呼ぶ。テレビ中継の事情などにより導入された。男子の世界4大メジャー大会の中ではマスターズ・トーナメントのみが純粋なサドンデス方式を導入している。全米オープンでは引き分けの場合は改めて18ホールのストロークプレーを行い、それでもなお同点だった場合にサドンデスを行う。全英オープンおよび全米プロゴルフ選手権では3ホールのストロークプレーを行い、それでもなお同点だった場合にサドンデスを行う。
もともとはマッチプレーにおける延長戦のルールとしてのもので、全ホールを終えて決着が付かなかった場合に行われ、1ホール勝利した側を勝者とする。
サッカーにおけるサドンデス
サッカーにおいて時間内で勝敗が決しない場合の対処についてはいくつかの方法があり、リーグや国によっても違う。延長戦#サッカーも参照。
- PK戦におけるサドンデス
- テンプレート:MainPK戦は両チーム5人ずつで勝敗を決めるが、それで決着がつかない場合はさらに両チームから1人ずつ交代でPKを行う。これは、一方が決めて一方が決められなかった場合その時点で勝敗が決まるため、サドンデス方式とも呼ばれる。
- 延長戦におけるサドンデス
- テンプレート:Main日本では、1993年のJリーグ発足時に、「延長戦に入った場合、先に1点取ったチームを勝者とする」という方式を採用し、この方式の名称を「延長サドンデス方式」とした。[1]翌年にはサドンデスの語源が問題視され名称を「Vゴール方式」に改めた。1995年には国際サッカー連盟が同方式の採用を決め、名称を「ゴールデンゴール」と定めた上で2000年代前半まで利用された。
その他
クイズ番組やコンピュータゲームなどにおいて、同点だった場合の決着方法として特殊なルールで対戦させ、それに勝利した方がその場で勝者となるようなシステムのことをサドンデスと呼ぶことがある。野球やソフトボールでは公にサドンデスと表現はしないものの、延長戦(野球では一般に10回以降、ソフトボールは8回以降)において点差がつくまで試合を行うが、後攻のチームが先攻のチームの得点を上回った場合のサヨナラゲームも一種のサドンデスといえる。