サッシ
サッシ(sash)とは、サッシュともいい、窓枠として用いる建材のことをいう。あるいは、窓枠を用いた建具であるサッシ窓そのものをサッシと呼ぶことも多い。窓枠にガラスなどをはめ込んで用いるガラス窓が一般的であるが、網戸ではサッシに防虫網を貼って用いる。英語でsash window(サッシ窓)というときには、上げ下げ窓(ギロチン窓)のことを指すことが多い。
なお、アルミサッシの製造拠点は、YKK AP・三協立山アルミ・旧新日軽(現:LIXIL)が中心的な拠点を置く富山県に集中している傾向がある。これは、アルミ加工に必要な電力が、水力発電により昔から潤沢であったためである。
材質
サッシの材質は、古くは木製やスチール製が多かったが、日本では高度成長期を境に安価かつ、腐食に強く加工が楽なアルミニウム合金製のもの(アルミサッシ)がほとんどとなった。しかし、アルミサッシは木製サッシと比べると断熱性が非常に悪く、冷暖房効率の低下や結露が発生するため、近年では結露の防止や保温性を重視した樹脂製や屋外側にアルミと室内側に樹脂を使った複合素材のサッシが使われるようになっている。
アルミサッシは火災時に溶けてガラスが抜け落ちる可能性があり、2011年頃には日本国内で流通していた防火アルミサッシの多くが建築基準法で定められた防火性能を満たしていない事が発覚し、サッシメーカー各社は防火アルミサッシの販売を一斉に中止した[1]。複層ガラスの普及に伴い、ガラス自体の結露が減ったため、耐火性能や断熱性能が優れている木製のサッシの利用も見直されている。
サッシの断熱性能については、省エネ建材等級制度が2008年度からスタートし、熱貫流率値2.33W/m2Kを最高値とした星付けが行われ、熱貫流率の性能値も表示される。
脚注
- ↑ 住宅用防火サッシ、一斉に販売終了 - 日系BPケンプラッツ 2011年8月18日
関連項目
メーカー
- LIXIL - 住生活グループ傘下。トステムと新日軽ほかが統合
- YKK AP - YKK傘下
- 三協立山アルミ - 三協・立山ホールディングス傘下。三協アルミニウム工業と立山アルミニウム工業が統合
- 不二サッシ
- せのお - 一般には「窓のお悩み相談室窓屋」として知られる