グレーン
テンプレート:Infobox グレーン(grain, 記号:gr)は、ヤード・ポンド法における質量の単位である。ヤード・ポンド法の質量の単位には3種類の系統(常衡、トロイ衡、薬衡)があるが、現在では、グレーンはどの系統でも共通して同じ質量であり、常用(または常衡)ポンドの正確に7000分の1、トロイポンドの正確に5760分の1である。
日本の計量法体系では、グレーンは限られた用途にのみ使用することができる[1]。
古くは、ポンドとグレーンとは別々の単位であり、その換算値は様々であったが、1574年に商人と金細工職人からなる委員会が調査して、1常用ポンドがほぼ7000グレーンに等しいことが確認された[2]。その後、1758年の法令によって1常用ポンド = 正確に7000グレーンと定められた[3]。
現在は1グレーンは1959年7月1日以降、正確に 0.064 798 91グラム(64.798 91ミリグラム)である。これは、英米などの6カ国による1958年の国際協定で、常用(常衡)ポンドが7で割り切れるように、0.453 592 37 kgと定義されたからである[4]。この、国際協定で定義されたポンドは「国際ポンド」(International pound)と呼ばれている。
今日ではグレーンは、弾丸や火薬の質量を量るのに用いられている。以前は錠剤の質量の計量にも用いられていた。 真珠やダイヤモンドの質量の計量には「メートル法グレーン(metric grain)」または「真珠グレーン(pearl grain)」という単位が用いられる。これは50ミリグラム(1/4カラット)に等しい。
当初は、メソポタミア地方において大麦の穂の中央からとれた種1粒の重さとして定義された。今日でも"grain"には穀物という意味がある。
引用
- ↑ [1] 計量単位令 別表第七 項番2「質量」
- ↑ Watson, p.68,84
- ↑ Watson, p.85
- ↑ Weights and Measures Standards of the United States A brief history Louis E. Barbrow and Lewis V. Judson, 1976 , p.20 , 8. Refinement of values for the yard and pound
参考文献
- テンプレート:Citation.[2]
- [3] Weights and Measures Standards of the United States A brief history, Louis E. Barbrow and Lewis V. Judson, 1976
- 日本での使用が認められているヤード・ポンド法の単位(限定列挙)[4] 計量単位令 別表第七(第八条関係)。
関連項目
キログラム (SI単位) |
グレーン | 常用オンス | 常用ポンド | 匁 | 斤 | 貫 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 kg | = 1 | ≈ 15432 | ≈ 35.274 | ≈ 2.2046 | ≈ 266.67 | ≈ 1.6667 | ≈ 0.26667 |
1 gr | = 0.00006479891 | = 1 | ≈ 0.0022857 | ≈ 0.00014285 | ≈ 0.0172797 | ≈ 0.000107998 | ≈ 0.0000172797 |
1 oz | = 0.028349523125 | = 437.5 | = 1 | = 0.0625 | ≈ 7.5599 | ≈ 0.047249 | ≈ 0.0075599 |
1 lb | = 0.45359237 | = 7000 | = 16 | = 1 | ≈ 120.96 | ≈ 0.75599 | ≈ 0.12096 |
1 匁 | = 0.00375 | ≈ 57.871 | ≈ 0.13228 | ≈ 0.082673 | = 1 | = 0.00625 | = 0.001 |
1 斤 | = 0.6 | ≈ 9259.4 | ≈ 21.164 | ≈ 1.3228 | = 160 | = 1 | = 0.16 |
1 貫 | = 3.75 | ≈ 57871 | ≈ 132.28 | ≈ 8.2673 | = 1000 | = 6.25 | = 1 |