キン肉マン マッスルタッグマッチ
テンプレート:Infobox 『キン肉マン マッスルタッグマッチ』(キンにくマン -)は、バンダイより1985年11月8日に発売されたファミリーコンピュータ用アクションゲーム。漫画作品『キン肉マン』を題材としている。日本国外版のタイトルは『M.U.S.C.L.E.』。
解説
バンダイが初めて発売したファミリーコンピュータ用ソフトであり、当時関連商品がヒットを飛ばしていた『キン肉マン』を起用[1]。ミリオンセラーとなった。当時は対戦型格闘ゲームの概念すらない時代であるものの、2人対戦をコンセプトとしている。
プレミアバージョンとして公式ゲーム大会景品用のゴールドカートリッジ版と、集英社児童図書版(カートリッジの外見が緑色で、中身は変更なし)の2種類がある。ゴールドカートリッジ版はゲーム内に好きなキャラクターを入れる権利が与えられており、いずれも既存のキャラクターを1名消して新たに1名追加されている。大会景品として上位8名に配られた。
2002年発売のワンダースワンカラー用ゲーム『キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ』に「オリジナルモード」として移植された(一部BGMが変更されている)。また、2008年発売のPlayStation 2用ゲーム『キン肉マン マッスルグランプリ2 特盛』にも『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』と一緒に収録されている。
概要
2頭身で表現された超人8人がタッグを組み、パンチ、キック、バックドロップなどの技を使って闘うゲーム。ミート君が投げる命の玉を取ると必殺技が使用できる。片方の相手に3回戦中2回勝利すれば1ステージクリア。
ゲームシステム
基本操作
- 移動
- 十字キー。
- ジャンプ
- Bボタン。若干体力を消耗する。
- パンチ
- Aボタン。
- キック
- ジャンプ中にAボタン。避けられるとマットに落ちてダメージを受ける。
- バックドロップ
- 相手の背後でAボタン。
- はじく
- 正面から密着してAボタン。
- ラリアート
- 相手をロープにはじいて戻ってきた所にAボタン。
- ドロップキック
- 相手をロープにはじいて戻ってきた所にキック。
- フライング・ボディアタック
- ロープに向かってジャンプ
- 必殺技
- ミート君が時折投げる命の玉を取ると体が点滅して、点滅中キャラ特有の必殺技で攻撃できる。出し方はキャラクターごとに異なる(詳細は#登場キャラクターを参照)。
- タッチ
- 自分側のコーナーに立ちAボタン。一度タッチするとしばらくタッチできない。
命の玉
上述のとおり、試合中に時折ミート君がリング端に現れ、その後リング内へ投げ込まれる。取ると体力回復・移動速度上昇・電気リングで痺れなくなる・必殺技を使用できるといった効果が得られる。
登場キャラクター
- キン肉マン
- 主人公。足が遅く、必殺技は使いにくいが威力は高い。
- 必殺技・キン肉ドライバー(相手の背後に回ってAボタン)
- テリーマン
- キン肉マンの親友。キン肉マンと同等の足の遅さだが、必殺技の使いやすさがそれを補う。
- 必殺技・ブルドッキングヘッドロック(Aボタンでダッシュ、相手を巻き込む)
- ラーメンマン
- 元残虐超人。キック力の高いキャラ。
- 必殺技・空手殺法(Bボタンでジャンプ中にAボタンで相手目がけて飛び掛る)
- ロビンマスク
- 正義超人。キン肉マンより足が速く、他のステータス値も高いバランス型。
- 必殺技・タワーブリッジ(相手の背後に回ってAボタン)
- バッファローマン
- 元悪魔超人。パンチ力が高い。必殺技は威力が高いが至近距離では当たらない。
- 必殺技・ハリケーンミキサー(Bボタンで相手目がけて飛び掛る)
- ウォーズマン
- ロビンマスクの弟子。必殺技時の足の速さと威力が高い。
- 必殺技・ベアークロー(Bボタンで相手目がけて飛び掛る)
- ブロッケンJr.
- 正義超人。全体的な能力は低く、必殺技の威力も低いが唯一の飛び道具である。ナチスに対する規制が厳しいため、日本国外版ではジェロニモに差し替えられている。原作準拠の配色(緑色)である。
- 必殺技・ナチスガス殺法(Aボタンで噴出される飛び道具)原作では本来父親であるブロッケンマンの必殺技。
- アシュラマン
- 悪魔騎士。足が速い。ブロッケンJr.同様原作準拠の配色(青色)である。
- 必殺技・アシュラバスター(相手の背後に回ってAボタン)
- ジェロニモ
- 正義超人。日本国外版のみ登場。ブロッケンJr.と差し替えられたキャラクターで強さも同等。
- 必殺技・トマホーク投げ(Aボタンで発射される飛び道具)
- モンゴルマン
- 正義超人。ゴールドカートリッジ版のみ登場。ラーメンマンと差し替えられたキャラクターで強さも同等。
- 必殺技・(Bボタンでジャンプ中にAボタンで相手目がけて飛び掛る)
- ペンタゴン
- 正義超人。ゴールドカートリッジ版のみ登場。アシュラマンと差し替えられたキャラクターで強さも同等。
- 必殺技・(相手の背後に回ってAボタン)
- ブラックホール
- 悪魔超人。ゴールドカートリッジ版のみ登場。テリーマンと差し替えられたキャラクターで強さも同等。
- 必殺技・(Aボタンでダッシュ、相手を巻き込む)
- ザ・ニンジャ
- 悪魔超人。ゴールドカートリッジ版のみ登場。ブロッケンJr.と差し替えられたキャラクターで強さも同等。
- 必殺技・(Aボタンで発射される飛び道具)
リング
- ノーマルリング
- 普通のリング。
- 氷リング
- リングが氷で出来ており、移動すると滑る。
- 電気リング
- ロープに電流が流れており、触れるとダメージを受ける。
逸話
- 本来はより多くの超人を登場させる気であったがROMの容量上再現が難しいキャラが多く、泣く泣く削った上、2頭身にしたのもその苦肉の策であったという。またミートの「命の玉」導入はプロデューサーの仲田隆司が実際にプレイして、なかなか勝てないため一発逆転の要素として取り入れたという[1]。
- ブロッケンJr.の必殺技「ナチスガス殺法」は全キャラクター中唯一の飛び道具であり、一発でも当たるとその場で動けなくなりそのまま連続で当てることが可能であった。そのため当時プレイヤー同士の対戦においてブロッケンJr.使用禁止令を設けたり、ブロッケンJr.を使うと卑怯者と呼ばれるなどといった全国共通の認識がなされていた[2][3]。
脚注
テンプレート:キン肉マン- ↑ 1.0 1.1 ゆでたまご「キン肉マン29年激闘史」『肉萬 〜キン肉マン萬之書〜』集英社、2008年8月31日、ISBN 978-4-08-908081-8、22-23頁。
- ↑ TEAM MUSCLE編「肉ゲー烈伝」『キン肉マン 特盛』集英社〈ジャンプコミックスセレクション〉、1999年8月24日、ISBN 978-4-8342-1679-0、170-171頁。
- ↑ Vジャンプ編集部「ブロッケン一族に栄光あれ!!」『キン肉マンII世(Second generations)ドリームタッグマッチヘラクレス・ファクトリー印超人格闘術教本 ワンダースワンカラー版 バンダイ公認』集英社〈Vジャンプブックス ゲームシリーズ〉、2002年3月9日、ISBN 978-4-08-857367-0、110頁。