キューバ・リブレ
キューバ・リブレ(Cuba libre)とは、冷たいタイプのロングドリンクに分類される、ラムをベースとするカクテルの1つである。日本では英語とスペイン語が混ざって「キューバ・リブレ」と呼ばれることもある他、英語風に「キューバ・リバー」、スペイン語風に「クーバ・リブレ」または「クバ・リブレ」と呼ばれることもある。本稿では、以降キューバ・リブレの表記を用いる。
歴史
第二次キューバ独立戦争の合言葉として使われた「Viva Cuba Libre(キューバの自由万歳)」にちなんで作られたカクテル。1898年4月に始まった米西戦争においてアメリカが勝利し、キューバがスペインから独立して1つの国家としての歴史をスタートする。その独立を祝う為に生まれたカクテルがまさしくキューバ・リブレであった。
1898年8月、キューバ独立を助けた1人のアメリカ人将校がハバナのバーで、キューバにアメリカ兵と共にやって来た人気のドリンク、コカ・コーラと、地元で最も人気の酒、バカルディをミックスする事を思い付く。そして、その他のアメリカ人将兵が次々にこのドリンクをオーダーし、“キューバの自由”(Cuba Libre) の為に乾杯し、「キューバ・リブレ」と雄叫びを上げたのがこのカクテル誕生の由来。
以来、20世紀に入り現在に至るまで、有名なロングドリンクの一つとして世界中で飲用されている。
標準的なレシピ
- ラム = 45ml
- ライム・ジュース = 10ml
- コーラ = 適量
作り方
備考
- カクテル完成時のアルコール度数の調節などのため、しばしばラムは増減される。
- ステアを行う際、コーラの炭酸を逃がさないように注意を払う必要がある。
- ラムが一番先にグラスに注がれるのは、比重の関係で自動的に混ざるからという理由もある。
- 写真のように、グラスにライムが飾られる場合もある。
似たカクテル
キューバ・リブレのことを、単に「ラム・コーク」や「ラム・コーラ」と呼ぶこともある。また、キューバ・リブレとラム・コーラとの差はライム・ジュースが入っているかいないかであるとする人もいるが、中南米ではライム・ジュースが入らないものもキューバ・リブレとしてよく飲まれている。なおキューバ・リブレに使用されるコーラは特に指定されていないし、ラム・コーラの場合も同様であるが、「コーク」はコカ・コーラの愛称なので、「ラム・コーク」に使用するコーラはコカ・コーラでなければいけないという人もいる。