ガンダムアシュタロン

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ガンダムアシュタロン(Gundam Ashtaron)は、テレビアニメ機動新世紀ガンダムX』に登場する架空の兵器モビルスーツ・MS)。

本項では改修機であるガンダムアシュタロン・ハーミットクラブも併せて記述する。

機体解説

テンプレート:機動兵器 第7次宇宙戦争終結後に新連邦軍(正確には新連邦発足前の政府再建委員会)が開発した可変MS。パイロットはオルバ・フロスト

推進力を含めたパワー重視の機体でその他のMSと比べやや大きいが、運動・機動性はむしろ俊敏である。戦前に開発されたガンダムエアマスター同様、変形システム(トランスシステム)を組み込んでいる。高機動性を発揮する際には甲殻類を彷彿とさせるモビルアーマー形態に変形する。大型のバックパックユニットを装備しているため、ガンダムヴァサーゴを乗せて飛行することも出来る。長距離を飛行する場合、使い捨てのプロペラントタンクを兼ねたブースターユニットを装備することもあった。水中適応性もある程度のものがあるようで、オルバが自機の水中戦での有利性に自信をみせた発言をしている。本機にもフラッシュシステムは搭載されているが、劇中で使われたことは無かった。

名前にあるアシュタロンとは悪魔アスタロトのいくつかある名前の言い方の一つである。

武装

ショルダーバルカン(マシンキャノン)
肩部に装備されたMS形態用の標準的な機関砲、対人・牽制等多目的に使われる。一部資料では元々の装備ではなくオプションとして増設されたものと記載している場合がある[1]
アトミックシザース
左右のバックパックユニットに装備された延伸アーム付の鋏で、閉じた状態で刺突や打突、開いて相手の手足等を挟み込む事による拘束等多彩な攻撃手段を持つ。MA形態でも使用可能。その動作精度は人間を挟み潰す寸前で止められる程。
シザースビーム砲
シザースの鋏付け根中央部に装備されたビーム砲。ビーム砲としての機能的には標準的なものだが、シザースの自由自在な運動性が、その本来の威力を増幅させる。
ノーズビーム砲
中央部バックパックユニット(MA形態時には機首にあたる部分)左右に装備するビーム砲、射角は限定されるがMS形態でも使用可能。
ビームサーベル
標準的なビームサーベル。グリップのデザインは本機独自のデザインだが劇中でガディールがほぼ同型のサーベルを使用している。ヴァサーゴ同様腰部背面から取り出す描写はあるが、マウントラッチ等の画稿及び設定は未発表。
ビームスピア
追加武装として用意されたボウガン状のビームライフルに変形するヒート刃を持った鑓。劇中での登場は1話限りである。


ガンダムアシュタロン・ハーミットクラブ

テンプレート:機動兵器

アシュタロンの強化改良機。「ハーミットクラブ」は「ヤドカリ」の意。ベース機よりも更に巨大な一体型バックパックユニットを装備している為、大半のMSでは一致している頭長高と全高の値が違い、重量の値もバックパックユニットの分を加算した資料が一部存在する。変形の形式がバックパックユニットへ脚部以外のMS部を完全に収納する形式[2]となった事で、空力特性・装甲強度等は大幅に強化された。ノーマルタイプのアシュタロン同様、バックパックユニットのノーズ部(MA形態時には機首にあたる部分)にはモノアイセンサーが装備されているが、ノーズビーム砲は廃止されている。MS部のパーツも脚部を大型化し推進力を大幅に強化している。アシュタロンに続きオルバがパイロットとなり、最終決戦では月面D.O.M.Eでガンダムヴァサーゴ・チェストブレイクと共にガンダムダブルエックスと戦ったが相討ちになり大破、放棄された。

余談だが『SDガンダム GジェネレーションNEO』では本機が「カニもどき」と呼ばれている。(原作ではコンティオが言われた)また、劇中のガンダムとして唯一公式に模型化されていない。(最初から発売の予定がなく、デザイナーも立体化を無視してデザインした)


武装

マシンキャノン
肩部に装備されたMS形態用の機関砲。強化改良にあたり大口径化がなされた。
ギガンティックシザース
アトミックシザースを大型化して強化改良した武装。そのパワーは宇宙革命軍の新型量産機クラウダの重装甲を容易く握り潰す。
シザースビームキャノン
シザースの鋏付け根中央部に装備されたビーム砲。こちらも強化改良にあたり大口径化された。
ビームサーベル
標準的なビームサーベル。強化改良前と同じ装備を継続して使用している。
サテライトランチャー
サテライトキャノンと同種の武装であり一部資料では「増設型サテライトキャノン」と記されている。オプションの砲身ユニットを増設しMA時にガンダムヴァサーゴ・チェストブレイクと連結し砲身を伸長・展開することで発射形態となる。この砲身部は未使用時には短縮化しキャリングモードとなる。使用自体は第39話(最終話)のみであるが、その直前の第38話の後半のシーンで搭載しているのが確認できる。フロスト兄弟はフラッシュシステムに適応していない為、親衛隊にマイクロウェーブ送電施設を占拠させる事でSMWの送信機能を掌握し使用可能とした。
新連邦軍と革命軍の旗艦を撃沈(フリーデンIIは事前に急速回避していた為撃沈を免れた)して、ブラッドマンとザイデルを葬ることに成功。ガロードとの最終決戦ではチャージ途中にダブルエックスの方にMW送信が移ってしまい、フロスト兄弟側はチャージ完了していない状態のまま発射を強行し、サテライトキャノン同士の激突で生じた大爆発に飲み込まれて3機とも大破した。


関連項目

脚注

テンプレート:Reflist

テンプレート:アフターウォー

テンプレート:Gundam-stub
  1. 機動新世紀ガンダムX モビルスーツコレクション(ケイブンシャ 1997刊)に肩部にマウントで取り付けられていた当装備がHCで正式に装備されるようになったという記述が存在する
  2. ゲーム"Another Century's Episode 3 THE FINAL"、及び機動戦士ガンダム エクストリームバーサス、同フルブーストではMA形態時に下面部シャッターを閉じずMS部を一部露出させているがこれは間違いである。