カムペーンペット歴史公園
カムペーンペット歴史公園 อุทยานประวัติศาสตร์กำแพงเพชร | |
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ワット・プラケーオの石像 | |
所在地 | カムペーンペット県 |
登録日時 | 1991年4月18日 |
歴史区分 | スコータイ王朝 |
公式サイト | 文化省芸術局(タイ語) |
カムペーンペット歴史公園は、タイ、カムペーンペット県にあるスコータイ王朝の遺跡の一つ。周辺の遺跡と主にユネスコの世界遺産(文化遺産、スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町)に登録されている。
目次
概要
カムペーンペット歴史公園はスコータイ時代の遺跡である。カムペーンペット(金剛の城壁)と言う名前が示すとおり、ビルマからの侵入を防ぐ目的で建設されたと言われている。伝説では11世紀頃に北部から逃れてきた、ある王が建設したとされるが、実際に碑文などで分かっていることはスコータイの王、リタイがワット・プラシーマハータート(仏教寺院)を建設したということである。また、ヒンドゥー様式(特に、クメール様式)の遺跡が例外一転を除き見つかっていないことから、クメール王朝の影響は非常に薄かったと考えられている。当時は川よりも西側に建造物が建てられていたがアユタヤ王朝時代には防衛上の理由で川よりも東に建設された。スコータイ時代からスコータイのみならず北部の文化を吸収しカムペーンペット独特の様式を生み出し、発展してきたカムペーンペットも1767年にはビルマ軍の攻撃を受け崩壊し、現在では漆喰が落ちた煉瓦の建物を残すのみである。
遺跡内の主な見所
城壁内
ワット・プラケーオ
バンコクのワット・プラケーオと同様、僧のための施設がない王専用の寺院である(上右の写真)。言い伝えではエメラルド仏が安置されていたとも言うが定かではない。
ワット・プラタート
リタイ王による建設とされる。ワット・プラケーオよりも東にある。この寺院の中心にあるチェーディー(仏塔)はカムペーンペット独自のスタイルである。
宮殿跡
現在ほとんど形跡をとどめていないが、発掘の結果、スコータイ時代の文物が見つかっている。
城壁外
ワット・プラノーム
建造物の壁が非常に良い状態で残っている寺院の一つである。ラテライトで出来た寺院で、寺院にある大きな柱は継ぎ目が無く、一つの岩から切り出されたものであり、スコータイ王朝時代の建築技術の高さを物語っている。
ワット・プラシーイリヤボート
この寺院の中心には4面に分かれた壁があり、その壁一つ一つの前にそれぞれ石で出来た、遊行仏、座禅仏、直立仏、涅槃仏が安置されていたが、現在では直立仏を残すのみである。この直立仏はカムペーンペット独自の様式である。
ワット・チャーンロープ
元々は台座の上にベル型のチェーディーが有ったとされるが、ビルマ軍によって破壊された。しかし台座を取り巻く象の像は現在でも残り、カムペーンペットに残る非常にユニークな寺院の一つである。