オカヒジキ属
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風に吹かれて転がる個体
オカヒジキ属(陸鹿尾菜属、学名:Salsola)はヒユ科の植物群。ロシアアザミ、タンブル・ウィードとも。
アフリカとユーラシアに分布し、乾燥地や塩性地に生えることが多い。直訳すると「回転草」となり、風に乗って地面をコロコロ転がる姿が西部劇で御馴染である。株はボール状に成長し、秋に果実が成熟すると風によって茎が折れ、原野の上を転がる。この運動により種子をまき散らす。
アメリカ合衆国ではS. tragusが1877年にサウスダコタ州バナム郡で発見され、外国産の雑草として米国農務省に報告された。ロシアの農業者が輸入した種子の中に混じって偶然に種子が持ち込まれ、それが広まったと考えられている。乾燥地帯での家畜の飼料になるかも知れないとして、栽培が試みられもした。現在でもカンザス州などで栽培が行われている。
オカヒジキ(S. komarovii)やS. sodaが食用とされる。
中国では史記にも記されるが「転蓬(てんぽう、転がるヨモギ)」と言われる(方言のてんぽなを参照)。
近年のDNA分析の結果側系統群であることが判明した[1]ため、将来複数の属に分割されると考えられる。
主な種
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参考文献
テンプレート:Asbox- ↑ Pyankov, V. I., Artyusheva, E. G., Edwards, G. E., Black, C. C., & Soltis, P. S. (2001). "Phylogenetic analysis of tribe Salsoleae of Chenopodiaceae based on ribosomal ITS sequences: Implications for the evolution of photosynthesis types." Amer. J. Bot. 88: 1189-1198 (2001). Available online here; retrieved September 29, 2008.